今年の漢字は「災」地震、豪雨、台風などの自然災害の年を反映

今年の漢字は「災」地震、豪雨、台風などの自然災害の年を反映

日本漢字能力検定協会(本部:京都市)によると、毎年恒例の今年1年の世相を漢字一文字で表す「今年の漢字」に「災」が選ばれ12月12日、清水寺(京都市東山区)で発表された。
地震や豪雨、台風、猛暑などの自然災害に、近年では稀なほど繰り返し見舞われ、数多くの人が被災したことで、応募数19万3,000票余りの中でも最も多くの人の気持ちを捉えた漢字となった。
2番目は「平」、3番目は「終」だった。「平」は平昌(ピョンチャン)冬季五輪や、メジャーリーグで二刀流の大活躍で驚かせた大谷翔平の印象が大きかった。また、「終」は天皇退位のセレモニーなどのスケジュール一式が公表され、平成最後の年となったことが特に印象付けられたためとみられる。

法隆寺で迎春準備 恒例の「お身拭い」

法隆寺で迎春準備 恒例の「お身拭い」

奈良県斑鳩町の法隆寺で12月8日、新年を前に毎年この時期に行われる恒例の「お身拭い」が行われた。これは仏像に積もったほこりを落とすもの。
作業姿でマスクをつけた9人の僧侶が国宝の「金堂」に入り、本尊の釈迦三尊像や薬師如来坐像などの仏像に積もったほこりを、はたきやはけを使って払い落していた。これらの作業を、居合わせた多くの参拝客らが見守っていた。

京都・城陽市で奈良時代の平地造成・建物の遺跡見つかる

京都・城陽市で奈良時代の平地造成・建物の遺跡見つかる

京都府埋蔵文化財研究センターの発掘調査で、京都府城陽市の芝山遺跡で古墳時代から奈良時代の丘陵地を切り崩して平地に造成した跡が新たに見つかった。
その集落跡は縦約40㍍、横約30㍍の範囲で丘陵地を平地に造成。出土した土器などから奈良時代に行われたとみられ、同じころに地面に掘った穴に柱を立ててつくった掘立柱建物の跡も新たに9棟見つかった。このうち8棟は人工的に造成した平地の上に建てられ、新しくなるほど建物は北側から西側に向くようになっていたことが分かったという。

中国・長江デルタで約4400年前の大規模な気候寒冷化の発生を発見

中国・長江デルタで約4400年前の大規模な気候寒冷化の発生を発見

東京大学と日中の研究機関の共同研究グループは、中国・長江デルタの近傍から採取された海洋堆積物コアを用いて、過去の表層海水温変動を復元した結果、約4400年前~3800年前に大規模かつ複数回の急激な気候寒冷化イベントが発生したことを発見した。
長江デルタでは約7500年前から、世界最古の水稲栽培を基盤とした新石器文明が栄えたが、約4200年前に突然消滅し、その後約300年間にわたり文明が途絶えた。原因について、これまで統一的な見解は得られていなかったが、今回明らかになった気候寒冷化イベントがこの一因になった可能性が高いとしている。

ナマハゲなど8県の「来訪神」が無形文化遺産に登録決定

ナマハゲなど8県の来訪神が無形文化遺産に登録決定

インド洋・モーリシャスで開催されている国連教育科学文化機関(ユネスコ)の政府間委員会は11月29日、無形文化遺産に日本の「男鹿(おが)のナマハゲ」(秋田県)など8県の10行事で構成される「来訪神(らいほうしん) 仮面・仮装の神々」を登録することを決めた。
今回無形文化遺産に登録されたのは①男鹿のナマハゲ(秋田県男鹿市)②吉浜のスネカ(岩手県大船渡市)③米川の水かぶり(宮城県登米市)④遊佐の小正月行事(山形県遊佐町)⑤能登のアマメハギ(石川県輪島市能登町)⑥見鳥のカセドリ(佐賀市)⑦甑島(こしきじま)のトシドン(鹿児島県薩摩川内市)⑧薩摩硫黄島のメンドン(鹿児島県三島村)、➈悪石島のボゼ(鹿児島県十島村)⑩宮古島のバーントゥ(沖縄県宮古島市)。
2009年に単独で登録された「甑島のトシドン」(鹿児島県)に、新たに9行事を加えて1つの無形文化遺産として申請していた。したがって、日本の無形文化遺産登録件数は21件で変わらない。

奈良県高取町で渡来人の「大壁建物」跡発見、最大・最古級か

奈良県高取町で渡来人の「大壁建物」跡発見、最大・最古級か

奈良県高取町の教育委員会は11月27日、同町の市尾カンデ遺跡で古墳時代、朝鮮半島から日本にわたってきた渡来人が建てたとされる「大壁建物」の複数の建物跡が新たに16棟見つかったと発表した。
同委員会では、周辺で見つかった土器などから古墳時代の4世紀末から5世紀初めの、これまで見つかった中で最も古いものだとしている。また、今回見つかったうちの1棟は東西14.5㍍、南北13㍍あり、これまでで最大級だという。
大壁建物はこれまで奈良県、滋賀県を中心に150棟が見つかっており、これまではすべて5世紀中ごろ以降のものとされていた。