独VW 25年に独で自動運転車で配車サービスを商用化

ドイツフォルクスワーゲン(VW)は9月5日、2025年にドイツで自動運転車の商用サービスを開始すると発表した。米国のフォード・モーターと共同出資する自動運転開発会社、米アルゴAIと共同で開発した車両を約100台投入し、乗り合いタクシーとして事業化する。順次、規模や提供エリアを広げ、新たな収益源に育てる。
「ワーゲンバス」として知られるミニバンをEVとして復活させる「ID.BUZZ(バズ)」をベースにした自動運転車両を使う。特定の条件下で完全自動運転ができる「レベル4」の自動運転車だ。他の車両や障害物などを判別するために複数のカメラやレーダー、高性能センサー(ライダー)を搭載する。

日本ゼオン タイで自動車用アクリルゴムの本格生産開始

日本ゼオン(本社:東京都千代田区)は9月3日、タイ東部ラヨーン県のマプタプット工業団地に新たに設置した現地法人「ゼオン・ケミカルズ・アジア」が、8月にアクリルゴムの生産を開始したと発表した。
アクルルゴムは、耐熱性・耐油性に優れた特殊ゴムの1つで、その特性を生かし、内燃機関搭載車にシールやガスケット、ホースなどの素材として使用されており、アジア地域を中心に今後も需要増が見込まれている材料。
ゼオングループでは、これまで日本(川崎・倉敷)、米国の3拠点でアクルルゴムを生産しており、今回のタイの商業生産開始により、グループ全体のアクルルゴム生産量は年間2万2,000トンとなり、世界4拠点からグローバルに供給する体制を強化する。

ミニストップ 中国・青島の子会社解散 10/15店舗営業終了

流通大手イオン傘下のコンビニエンスストア、ミニストップ(本社:千葉市)は9月6日、中国事業を手掛ける現地子会社、青島ミニストップ有限公司(本店所在地:山東省青島市)を解散し、清算することおよび同社に対する貸付金を放棄すると発表した。10月15日に店舗の営業を終了し、関連の手続きが終了し次第、清算となる。
将来の見通しを総合的に判断し、グループ経営の最適化、経営資源の集中と効率化の観点から、同社の解散を決めた。なお、中国遼寧省におけるエリアフランチャイズ契約は継続する。

東レと独シーメンス・エナジー グリーン水素製造で提携

東レ(本社:東京都中央区)とドイツのエネルギー企業、シーメンス・エナジーAG(本社:ドイツ・バイエルン州ミュンヘン)は9月6日、再生可能エネルギーで発電した電力で水を電気分解してつくる「グリーン水素」に関する戦略的提携で基本合意したと発表した。大型の水電解装置を手掛けるシーメンスに、東レが中核部材を提供するほか、グリーン水素の製造装置を共同開発するとともに、水素のグローバル供給網の構築でも協力する。

フェローテックHD 40億円投じ石川第2工場建設

フェローテックホールディングス(本社:東京都中央区)は9月3日、世界的な半導体需要の高まりに合わせ、特殊セラミックスの需要も増大していることから、これらのニーズに応えるため、40億円を投じ石川県白山市の山島工業団地内の同社の開発センター敷地内に第2工場を建設し供給能力を増強すると発表した。第2工場の敷地面積は9,002㎡、延床面積は5,350㎡。2021年11月に着工、2022年10月操業開始の予定。
同社は、高純度ファインセラミックスと機械加工のできるマシナブルセラミックスを各種ラインアップしており、主に半導体製造装置および部品の関連メーカーに採用されている。最近では、医療、検査、分析機器などの成長分野で同社セラミックスが採用されており、非半導体分野での需要拡大も見込まれている。

伊藤忠 フィンランドのパプティックと資本業務提携に合意

伊藤忠商事(本社:東京都港区)は9月6日、Paptic社(本社:フィンランド・エスポー)との資本業務提携に合意し、同社の株式を取得したと発表した。
PAPTICは、フィンランド国立技術研究センター(VTT)で基礎技術が開発され、持続可能な森林由来のパルプを主原料とし、しなやかさと強度を持ちながらも紙としてのリサイクルが可能な、環境負荷の軽減に寄与する包装資材として期待される新素材。伊藤忠は2020年にフィンランド大使館商務部からPaptic社の紹介を受け、日本における戦略的マーケティングパートナーとして展開を進めている。今回の資本業務提携に伴い、伊藤忠商事は日本市場における新素材PAPTICの独占販売権を取得した。
新素材PAPTICは欧州で多様な実用例があり、高級デパートの手提げ袋(紙袋代替)や、フィンランド最大手の食品・菓子メーカーの包材(プラスチック代替)、Eコマース用配送外装(プラスチック代替)等に活用され、いずれも従来の包装資材からの置き換えによる環境負荷の軽減を実現している点、高く評価されているという。