計測機器大手のアズビル(本社:東京都千代田区)は6月10日、シンガポール経済開発庁の支援を受け、海外向け統合型ビルディング・マネジメントシステム(IBMS)の新デジタルソリューションの開発をシンガポールで開始したと発表した。
建物状態を遠隔で管理するソリューションを構築する。IBMSは、大規模な複合施設の空調、電気、衛生、照明、防犯、エレベーター、駐車場など各種設備のシステムを一括管理することで、エネルギー消費量やテナント情報を効率的に管理できるシステム。将来的にアジア事業で導入する計画。
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ENEOS 川崎市に46カ所目の商用水素ステーション開所
ENEOS(本店:東京都千代田区)は6月10日、神奈川県川崎市高津区に「川崎高津水素ステーション」を開所したと発表した。同ステーションは、次世代自動車振興センター「燃料電池自動車用水素供給設備設置補助事業」の採択を受けており、同社46カ所目、首都圏31箇所目の商用水素ステーションとなる。同社は水素の「製造」「輸送」「販売」の効率的なビジネスモデルを構築することを目指す。
日本 中国をステンレス関税でWTOに提訴 2国間協議要請
日本政府は6月11日、中国が日本製ステンレス製品に反ダンピング(不当廉売)関税を課しているのは、国際協定に違反する可能性があるとして、世界貿易機関(WTO)に提訴した。WTOの紛争解決手続きに基づく2国間協議を中国に要請した。
中国は、日本や欧州連合(EU)などからステンレス製品の輸入が急増し、中国国内の産業に損害を与えたとして、2019年7月から課税を開始した。スラブ、熱延鋼板、熱延コイルが対象で、日本製には18.1%か29.0%の関税を課している。
日本政府は、主力輸出品は高価品が多く中国製品と競合しないと強調。日本からの輸出と中国の損害との因果関係について確認が不十分などとして争う予定。日本製は推計で年間約56億円の売り上げの減少があり、関税額は約11億円に上るという。
トヨタ 35年に全世界の工場でCO2実質ゼロ実現へ 目標前倒し
トヨタ自動車は6月11日、脱炭素を見据え、2035年までに全世界の自社工場でカーボンニュートラル(温暖化ガス排出量の実質ゼロ)を達成するとの目標を発表した。これまで2050年に達成するとしていた目標を大きく前倒しした。
自動車の塗装や、鋳造工程に新技術を取り入れ、生産に伴うCO2排出量を極限まで減らし、あるいはなくす技術を開発し、排出削減を加速させる。再生可能エネルギーの利用も増やしていく。
塩野義製薬 年内にワクチン3,000万人分量産へ 工場新設
塩野義製薬(本社:大阪市中央区)は国内で治験中の新型コロナウイルスワクチンについて、2021年内に最大3,000万人分の量産体制を整える方針を明らかにした。岐阜県池田町に新工場を建設する。新工場は提携先の医薬品製造会社、ユニジェンの敷地内で5月に着工している。完成すれば既存の池田町の生産設備を合わせ3,000万人分のワクチン製造が可能になる。
また、同社は変異ウイルスに対応するワクチンの開発を進めていることも明らかにした。様々なウイルスに対応したいとし、有効性の検証を急ぐ。
認知症者の行方不明時の捜索費用補償 三井住友・あいおい
MS&ADインシュアランスグループの三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険は6月8日、認知症等への備えとして70歳以上の方が加入できる傷害保険で、被保険者が行方不明となった場合の捜索費用を補償する特約を共同で開発し、7月以降の保険始期から販売を開始すると発表した。支払い上限額は50万円。
超高齢社会の到来に伴い、70歳以上の行方不明者数は過去最多を更新し続け、2019年の70歳以上の行方不明者数は約2万3,000人に上り、2014年の約1万5,000と比べると約53%増となっており、いまや高齢者の行方不明は深刻な社会問題となっている。