@club2 のすべての投稿

「稲むらの火祭り」町民ら700人が防災意識新たに

「稲むらの火祭り」町民ら700人が防災意識新たに

江戸時代の安政南海地震(1854年)で、田に積まれた稲わらに火を放って、村人を高台に避難させ津波から命を救った浜口梧陵の史実を再現する「稲むらの火祭り」が10月17日、和歌山県広川町であった。参加した町民ら約700人は、浜口梧陵が遺した、かけがえのない教訓に、防災への意識を新たにした。
午後6時ごろ、たいまつを持った行列が町役場を出発。高台にある神社まで、当時の避難路約2㌔を練り歩いた。そして史実通り、稲わらに火が放たれると一気に燃え上がった。

石清水八幡宮 国宝に 網走監獄を重要文化財に

石清水八幡宮 国宝に 網走監獄を重要文化財に

文化審議会は10月16日、石清水八幡宮本社(京都府八幡市)を国宝に、旧網走監獄(北海道網走市)など8件を重要文化財に指定するよう馳浩文部科学相に答申した。近く答申通り指定され、建造物の国宝・重要文化財は2445件になる。
石清水八幡宮は平安時代の860年に創建。現在の本社社殿群は、江戸幕府が1634年に建て替えた。文化庁では、古代の荘厳な形式と近世らしい装飾を兼ね備えた完成度の高い建築で、広く浸透した八幡信仰の象徴としても深い文化史的意義がある-としている。
旧網走監獄は刑の重い服役囚を収容した刑務所で、現在に残る建物は明治45(1912)年に再建された。明治期の木造監獄の数少ない保存例、博物館として公開されている。刑務所の建物が重要文化財になるのは初。
このほか文化審議会は、国宝「龍光院書院」(京都市)の指定範囲の追加や、諏訪大社上社本宮(長野県諏訪市)の建物10棟を重要文化財にに追加することも求めた。

官営の製塩施設か 貝塚に炉跡や土器片 宮城県で出土

官営の製塩施設か 貝塚に炉跡や土器片 宮城県で出土

宮城県東松山市教育委員会は10月15日、同市の江ノ浜貝塚で9世紀(平安時代初期)の大規模な製塩炉跡や多量の製塩土器片が見つかったと発表した。
同県多賀城市にあった陸奥国府多賀城との関わりを示す遺物も出土し、官営施設だった可能性が高いという。貝塚は松島湾の入り江に面した砂丘にあり東日本大震災で壊れた防潮堤の復旧工事に伴い、5月から発掘調査していた。
奥松島縄文村歴史資料館によると、砂丘の斜面に沿った幅約10㍍の範囲で、石を組むなどした6基の製塩炉跡を確認した。

蕪村の知られざる212句 奈良・天理大図書館が入手

蕪村の知られざる212句  奈良・天理大図書館が入手

天理大付属天理図書館(奈良県天理市)は10月14日、入手した句集に、江戸時代を代表する俳人、与謝蕪村(1716~1783年)の作で、これまで知られていなかった212句が収録されていたと発表した。蕪村の句でこれまでに確認されていたのは約2900句で、専門家はこれだけまとまった新出句が判明したのは意義深い-としている。
同図書館によると、「夜半亭(やはんてい)蕪村句集。蕪村門下の京都・寺村百池(ひゃくち)の家に伝わっていたとされる。1934(昭和9)年に雑誌「俳句研究」でその存在が紹介された後、行方が分からなかったが、同図書館が4年前に書店から入手した。
句集は四季別に編集され、春夏と秋冬の2冊。安永・天明期(1770~80年代)の制作とみられる。内容を精査したところ、収められた1903句の約1割(春57、夏35、秋59、冬61)が未知の句だった。蕪村筆と思われる朱の書き入れや墨書による訂正などもあった。
「傘(からかさ)も化(ばけ)て目のある月夜哉(かな)」は、句の前に「化物題」とあり、化け物をお題にした句会で詠んだ可能性がある。「我焼きし野に驚(おどろく)や艸(くさ)の花」などの句も記されていた。

龍馬はやはり剣の達人 北辰一刀流免許皆伝示す文書

龍馬はやはり剣の達人 北辰一刀流免許皆伝示す文書

幕末の剣豪、千葉周作が創始した「北辰一刀流」の免許皆伝書を、坂本龍馬が取得していたことを示す文書を、高知県立坂本龍馬記念館が初めて確認した。北海道にある坂本家が今夏、同館に寄贈した龍馬の関連史料の中から見つかった。同館によると、皆伝書の存在を示す文書は7代当主の弥太郎が明治43年8月30日付で龍馬の甥の妻に書いた預かり書。
北海道で行われた坂本龍馬遺品展に出品する際に書き記したもので、秘伝巻物として「北辰一刀流兵法皆伝」「北辰一刀流兵法箇条目録」「北辰一刀流長刀兵法皆伝」と書かれていた。さらに別の展覧会に出品した龍馬の遺品の目録(昭和4年)では「千葉周作ヨリ受ケタル皆伝目録ハ全部焼失セリ 於釧路市」と書かれていた。
これらの記述から、大正2年に釧路で起きた火災で坂本家が延焼した際、龍馬の剣術の皆伝書は焼失したとみられる。

奈良公園で秋の風物詩「シカの角切り」

奈良公園で秋の風物詩「シカの角切り」

古都・奈良の秋の風物詩「シカの角切り」が10月10日、奈良公園(奈良市)の鹿苑(ろくえん)で始まった。江戸時代初期から続く伝統行事。
和太鼓の音とともに、角切り場に放たれたシカを、鉢巻きに法被姿の勢子(せこ)約20人が追い回し角に縄を引っ掛けて捕獲。烏帽子を付けた神職役が、のこぎりで角を切り落とすと観客から大きな歓声が上がった。角切りは11日、12日も正午から午後3時まで行われる。