@club2 のすべての投稿

「壬生狂言」春の公演始まる 「炮烙割」に拍手

「壬生狂言」春の公演始まる 「炮烙割」に拍手

京都・壬生寺に伝わる「壬生狂言」の春の公演が4月29日始まった。今回の人気の演目は「炮烙割」。春の公演は5月5日まで行われる。
演目の内容は、「炮烙」という素焼きの皿を売る商人が、太鼓売りを騙(だま)したところ、怒った太鼓売りに売り物の素焼きをすべて割られてしまうというもの。「悪いことをすれば、必ず報いを受ける」という仏教の教えを表している。
そのため、舞台に高く積まれたおよそ1000枚の皿を太鼓売りが次々と地面に落とす最大の見せ場では、観客から”共感”の大きな拍手が起きていた。
壬生狂言は、壬生寺の僧侶が仏教の教えを分かりやすく伝えようとおよそ700年前の鎌倉時代に始まったとされ、国の重要無形文化財に指定されている。いまは地元の有志らによって、節分の時期と春・秋の年3回上演されている。

吉田松陰の厳選資料を展示 県立山口博物館

吉田松陰の厳選資料を展示 県立山口博物館

明治150年記念テーマ展「県指定有形文化財 吉田松陰関係資料」が、山口市の県立山口博物館で開かれている。県文書館の協力のもと、同館所蔵の文化財などの中から厳選した資料を12月24日まで、全8期に分けて紹介する。
5月20日までの「第1期 兵学者としての修業」では、松陰が門下生の中谷正亮に与えた「吉田松陰自賛肖像(中谷本)」など6点を出品。自賛肖像は昨年度、保存修理されてから初めての公開となる。
月曜休館、一般150円、学生100円。

旧石器人は南方系の顔つき 石垣島の人骨から復元

旧石器人は南方系の顔つき 石垣島の人骨から復元

沖縄県立埋蔵文化財センターによると、同県石垣島の白保竿根田原(しらほさおねたばる)洞穴遺跡(石垣市)で見つかった旧石器時代人骨(約2万7000年前)の生前の顔がデジタル復元され、南方系の人々の顔つきに近いことが分かった。日本人の祖先がどんな容姿で、どこからやってきたのかを解き明かす手掛かりになるとみられる。
同センターはじめ国立科学博物館、複数の専門家らでつくる研究グループは、頭骨が残る4体をX線CT撮影し、そのデジタルデータをもとに頭部を復元。このうち30代から40歳前後の男性とみられる4号人骨について、3次元プリンターで骨格をつくり、肉付け作業をした。
その結果、鼻の付け根が落ち込む彫りの深い顔立ちが現れ、中国南部や東南アジアの古人骨や、後の縄文時代人と似ていることが確認できたという。

春日若宮おん祭 10月パリ「ジャポニズム2018」で披露

春日若宮おん祭 10月パリ「ジャポニズム2018」で披露

奈良・春日大社に伝わる伝統行事「春日若宮おん祭」が10月にパリで開かれる日本文化を紹介する「ジャポニズム2018」で披露されることになった。
催しでは時代装束をまとった行列が練り歩く「おん祭」の主要な行事の一つ、「お渡り式」が再現されるほか、祭りで演じられる舞楽や能などが披露される予定。春日若宮おん祭は、春日大社に平安時代から続く五穀豊穣や国の安泰を願う祭りで、国の重要無形文化財に指定されている。
ジャポニズム2018は、エッフェル塔近くの施設などで10月17~27日まで行われ、期間中、おん祭のほか、徳島県の「阿波おどり」、兵庫県の「淡路人形浄瑠璃」など全国の行事や文化が紹介される。

「国宝 春日大社のすべて」展 国宝・重文など224件

「国宝 春日大社のすべて」展 国宝・重文など224件

奈良・春日大社ゆかりの文化財を集めた展示会「国宝 春日大社のすべて」が4月14日から奈良国立博物館で始まった。6月10日まで。
展示会は、春日大社の創建1250年を記念して、奈良国立博物館などが開いているもので、平安時代を中心に国宝57件、重要文化財47件を含む合わせて224件が期間中、一部を入れ替えながら展示される。
このうち例えば国宝「金地螺鈿毛抜形太刀」は、鞘(さや)の部分に螺鈿(らでん)細工が施され、ガラスを使ってすずめを追う猫の様子がいきいきと表現されており、螺鈿細工の巧みさ・きれいさに目を見張らされる。

熊野那智大社で厳かに五穀豊穣祈る「桜花祭」

熊野那智大社で厳かに五穀豊穣祈る「桜花祭」

世界遺産の熊野那智大社(和歌山県)で4月14日、桜の花を神様に供えて五穀豊穣を祈る「桜花祭(おうかさい)」が行われた。
熊野那智大社のご神体、那智の滝の前で神職たちが、花の咲いた桜の枝を供えた後、五穀豊穣を祈って祝詞が読み上げられた。続いて桜の簪(かんざし)を着けた巫女が扇や鈴を手に持ち、厳かな雰囲気の中、優雅な舞を奉納した。
この神事は、平安時代に那智山で修行した花山法皇が桜の美しさを和歌に詠んだという故事にちなみ、毎年この時期に行われているもの。