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前方後円墳の原型か 橿原で大型の円形周溝墓見つかる

前方後円墳の原型か 橿原で大型の円形周溝墓見つかる

奈良文化財研究所は5月12日、奈良県橿原市城殿町の瀬田遺跡で、前方後円墳の原型と考えられている陸橋を持つ弥生時代末期(2世紀中ごろ~後半)の大型円形周溝墓(直径約31㍍)が見つかったと発表した。
墳丘は失われていたが、周溝ははっきり残り、国内最大級の規模。奈良県内では初の発見で、専門家は「前方後円墳を考えるうえで重要な史料」とみている。また同研究所では「纏向石塚古墳(3世紀初め)など『纏向型』と呼ばれる前方後円墳につながる形を持つ周溝墓だ。奈良県内で見つかったことに大きな意義がある」としている。
今回見つかった周溝墓は墳丘部の直径約19㍍、幅6~7㍍、深さ約50㌢の溝を巡らせ、南西部に長さ約7㍍、最大幅6㍍の陸橋がついていた。埋葬施設は見つかっていない。現地説明会は5月15日、午前10時~午後3時。

無残!石垣崩れ、巨石転がる 市が熊本城郭内公開

無残!石垣崩れ、巨石転がる 市が熊本城郭内公開

熊本市は5月11日、熊本地震で大きな被害を受けて立ち入り禁止となっている熊本城郭内を初めて報道陣に公開した。
一連の地震で石垣の崩落は53カ所に及び、加藤清正による1607(慶長12)年の築城当時の姿を残すとされていた「宇土櫓(やぐら)」など国指定需要文化財が数多く損傷した。城郭内では石垣が至るところで無残に崩れ落ち、地面には巨石が転がっていた。
熊本市では現時点では復旧に要する期間や費用についていずれも不明としているが、10~20年単位で、100億円を上回る規模の巨額の費用がかかるとの見方もある。

江戸時代の高級陶磁器片が多数出土 新京都府警建設現場

江戸時代の高級陶磁器片が多数出土 新京都府警建設現場

京都府教育委員会によると、幕末、徳川幕府が京都の治安警護のため設置した京都守護職上屋敷跡が出土した京都市上京区の新京都府警建設現場から、江戸時代初期の豪商の存在を裏付けるような高級陶磁器片が多数出土した。ベトナムや中国からの輸入品も含まれている。
出土したのは美濃焼の志野茶碗、や向付(むこうづけ)皿、口部分が不規則に湾曲した唐津の沓茶碗、天目茶碗のほか、ベトナムや中国の陶磁器や茶陶など、いずれも17世紀の江戸時代初期の高級品・珍品ばかり。
この周辺では、これまでも高級陶磁器が出土していたことから、高級品を取り扱う店が並んでいたと想定され、18世紀には火災で屋敷を失った京都屈指の茶屋家が現在の中京区から移り住んだ場所としても知られる。
約2600平方㍍の調査地の西寄りの、南北に連なる形で掘られた一辺2.5㍍~5㍍のゴミ捨て穴から出土した。壊れるなどして捨てられたとみられる。

草刈正雄が合流 和歌山県九度山町で「真田まつり」

草刈正雄が合流 和歌山・九度山町で「真田まつり」

関ヶ原の戦いの後、戦国武将、真田昌幸・幸村父子が蟄居(ちっきょ)した地として知られる和歌山県九度山町で5月7、8日、父子をしのぶ恒例の「真田まつり」が開かれた。
7日には真田鉄砲隊の演武、8日には武者行列などが行われた。現在放送中のNHK大河ドラマ「真田丸」で昌幸役を演じる俳優、草刈正雄さん(63)が武者行列の途中からオープンカーで合流。沿道を埋めた見物客から大きな歓声を浴びていた。
武者行列では朱色の甲冑「赤備え」を身に着けて馬にまたがった昌幸・幸村、その子・大助の真田三代と、真田十勇士、鉄砲隊、やり隊など総勢約200人が五月晴れの街中約2.5㌔㍍をパレードした。

福井・一乗谷朝倉氏遺跡で「曲水の宴」平安の雅再現

福井・一乗谷朝倉氏遺跡で「曲水の宴」平安の雅再現

平安時代の公家・貴族が愛好した雅な歌遊びを再現した「越前朝倉曲水の宴」が5月5日、福井市の一乗谷朝倉氏遺跡で開かれた。実行委員会が2010年から開いているもので、今年で7回目。公募した男女12人が演者を務めた。
「曲水の宴」は小川沿いに座った歌人が上流から杯が流れてくる間に即興で歌を詠み、杯の酒を飲み干して再び流す雅な遊び。
今年のお題は「風」。晴れ渡った青空のもと、彩鮮やかな装束を身にまとった演者たちは、風にちなんだ、あるいは風を詠み込んだ歌を認(したた)めていた。演者の20代のカップルらが相互に恋文を披露し、会場は温かい雰囲気に包まれていた。

特別展『真田丸』出足好調 大河&歴史ファンが支持

特別展『真田丸』出足好調 大河&歴史ファンが支持

NHK大河ドラマ『真田丸』に合わせ、東京・両国にある江戸東京博物館で4月29日から開催中の特別展『真田丸』の出足が好調だ。5月1日までの開催3日間で入館者が1万人を突破。視聴率17%前後(関東地区)で安定した支持を得ている大河ドラマと歴史ファンの関心を集めている。同特別展6月19日まで。
同展は、真田一族ゆかりの武具・書状をはじめ約145件に及ぶ貴重な史料を展示し、真田信繁(幸村)と父・昌幸、兄・信幸(信之)ら一族の人間像と彼らの生きた激動の時代を紹介している。
信繁の肖像画や所用の品々など数少ない史料はじめ、江戸時代に絵画化された「大坂の陣」で奮戦する信繁の様子を描いた『大坂の陣図屏風』や、大坂の陣の経緯を詳しく綴った『難波戦記』、錦絵など、さらに信繁が「真田幸村」として語り継がれていく様子の一端を紹介している。