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祇園祭長刀鉾の「見送」若冲「旭日鳳凰図」を織物で再現

祇園祭長刀鉾の「見送」若冲「旭日鳳凰図」を織物で再現

京都・祇園祭の山鉾の一つ、長刀(なぎなた)鉾の背面を飾る「見送(みおくり)」が新調され、長刀鉾保存会が公開した。生誕300年を迎えた江戸時代の絵師、伊藤若冲の作品「旭日鳳凰(きょくじつほうおう)図」を織物で再現した。
新しい見送は縦3.5㍍、横1.8㍍。長刀鉾近くに住んでいた若冲の絵を基に、朝日を背景に雌雄2羽の鳳凰が波間の岩礁に立つ姿を、800の絹糸と本金糸を使って精巧に表現した。
川島織物セルコン(京都市左京区)が制作した。製作期間には2年を要したという。

歌麿の浮世絵 史上最高値8,800万円で落札 パリ競売

歌麿の浮世絵 史上最高値8,800万円で落札 パリ競売

AFP時事によると、フランス・パリで6月22日行われた競売で、江戸時代の浮世絵師、喜多川歌麿の版画が74万5,000ユーロ(約8,800万円)で落札されたことが分かった。
主催者によると、落札額は日本の木版画としても、歌麿の作品としても史上最高という。落札されたのは歌麿の連作画集「歌撰恋之部」に含まれる「深く忍恋」。
ポルティエ(Portier)家が4世代にわたって所有してきた150万ユーロ(約1億7,800万円)相当のコレクションの目玉で、落札予想価格は約10万ユーロ(約1,190万円)だった。
このほか、東洲斎写楽の谷村虎蔵の役者絵は10万1,000ユーロ(約1,200万円)、歌川国政の岩井半四郎の役者絵は7万8,680ユーロ(約930万円)でそれぞれ落札された。

大政奉還150年 京都二条城で16自治体首長サミット開催

大政奉還150年 京都二条城で16自治体首長サミット開催

京都市は6月20日、2017年の「大政奉還150周年」を記念したプロジェクトの概要を明らかにした。
幕末に京都で活躍した雄藩の先人らとゆかりのある16自治体と連携し、大政奉還の舞台となった世界遺産・二条城(中京区)の二の丸御殿大広間で首長のサミットを開催する予定。京都を中心に繰り広げられた激動の明治維新を振り返るとともに、都市間連携による地方の活性化を目指す。
参画するのは、京都守護職を務めた会津藩主松平容保ゆかりの福島県会津若松市、15代将軍・徳川慶喜ゆかりの居住地、東京都千代田区、木戸孝允や高杉晋作らゆかりの山口県萩市、坂本龍馬の国家観や思想に大きな影響を与えたとされる横井小楠ゆかりの熊本市など。
2017年1月にオープニングイベントを京都市内で開き、明治維新に関わった様々な人たちの功績や歴史的意義を考える。また、10月には倒幕派と佐幕派ゆかりの自治体関係者が一堂に会する。

熊本城の天守閣などの被害210億円 熊本市が試算

熊本城の天守閣などの被害210億円 熊本市が試算

熊本市は6月17日、熊本地震で甚大な被害を受けた熊本城の天守閣、本丸御殿、飯田丸五階櫓(やぐら)の3つの復元構造物などの被害額を計約210億円と試算し市議会に報告した。
53カ所約8,000平方㍍が崩落した石垣の約350億円と合わせ、被害額は約560億円となった。市は今後、文化庁と協力して残り17の復元構造物や13の重要文化財の調査を進める。

鎌倉・由比ガ浜で古墳時代の2体の人骨見つかる

鎌倉・由比ガ浜で古墳時代の2体の人骨見つかる

神奈川県鎌倉市の「由比ガ浜こどもセンター(仮称)」建設地で、古墳時代の2体の人骨がほぼ完全な形で見つかった。見つかったのは石棺墓と土葬された人骨。
石棺墓は部分的に加工した磯石の泥岩を長さ2.35㍍、幅1.14㍍に積み上げ、その中につくった長さ1.62㍍、幅0.35㍍、深さ0.45㍍の埋蔵施設に泥岩を砕いて敷き詰めたもの。埋葬された人物は頭を東南に向けて仰向けで体を伸ばした「仰臥伸展葬(ぎょうがしんてんそう)」の姿勢をしており、身長は156.2㌢。骨や歯の状況から15歳前後の男性とみられる。親族も近くに埋葬されている可能性が高いという。
一方、土葬された人骨は、頭を東に向けて仰向けに体を伸ばしており、性別や年齢は現在調査中という。

平城京 “想定外”の二条大路横断の溝出土

平城京 “想定外”の二条大路横断の溝出土

奈良文化財研究所はこのほど、平城宮跡(奈良市)の朱雀門南西から、奈良時代に平城京東西の主要道路「二条大路」を横断した排水溝とみられる遺構が出土したと発表した。二条大路の大路交差点以外を横断する溝は「想定外」といい、工夫された排水計画がうかがえるうえ、北側の宮内と関係した可能性もあるという。
二条大路は平城宮のすぐ南を通り、朱雀門前で京内南北のメーンストリート「朱雀大路」に接続する。過去の調査では幅約37㍍と確認されており、今回は二条大路南側の東西2カ所を調査した。
その結果、朱雀大路から約90㍍離れた西側調査区で、二条大路の南側溝が東西約18㍍にわたり出土。二条大路を横断する溝は、これに流れ込む形で南北の約8㍍を確認した。幅は3~3.8㍍で、深さ0.8㍍。一帯の土地は北から南へと緩やかに傾斜していた。
一方、東側調査区から二条大路南側溝と、朱雀大路西側の溝の接続部分が出土。朱雀大路西側溝は南北約18㍍にわたって見つかり、二条大路を横断していたことを再確認した。