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熊本城天守閣3年で修復、城全体は20年間で 市長が表明

熊本城天守閣3年で修復、城全体は20年間で 市長が表明

熊本市の大西一史市長は7月26日記者会見し、天守閣を3年間で、石垣を含めた城全体を20年間で復旧させる考えを明らかにした。
年内に基本方針をつくり、2017年度中に復旧基本計画を定める。事業費は少なくとも600億円を超える見込みだという。
熊本城を復興のシンボルにしようと、天守閣の工事を優先させる。

「古代を創った人びと」藤原不比等、行基 第2弾発刊

「古代を創った人びと」藤原不比等、行基 第2弾発刊

奈良県はこのほど、「古代を創った人びと」シリーズとして奈良時代の平城遷都の主導者、藤原不比等と、東大寺大仏造営に尽くした僧、行基の生涯をたどる冊子をそれぞれ発刊した。
同県は古代の中心的な人物を選定し冊子や映像を作製しており、今回は初回の「天武天皇・持統天皇」に続く第2弾。テキストは研究者らで構成する歴史展示企画会議が監修した。
今後は「聖徳太子・推古天皇」「聖武天皇・光明皇后」などが予定されている。

姫路城の内堀周遊木造和船「船卸しの儀」8月デビュー

姫路城の内堀周遊木造和船「船卸しの儀」8月デビュー

江戸時代に姫路城の内堀を往来していたとの記録が残る「木造和船」が完成、このほど古式にのっとった「船卸しの儀」が行われた。和船は8月23日に姫路城の内堀で命名式とお披露目が行われ、すでに観光客を乗せて内堀を巡る1隻目とともに周遊船として活用される予定。
製作したのは3年前の1隻目と同様、オクムラボート(姫路市的形町)。和船はスギ製で、長さ10.1㍍、幅2.1㍍、重さ1.3㌧。
今回は①1隻目の観光周遊船の利用者が増えている②和船をつくる職人の高齢化が進み、技術の伝承が必要-などから、2隻目を建造することになった。建造費は約1,000万円で、一部は文化庁からの補助も受けている。
和船の復元製作は有志らで結成された「姫路藩和船建造委員会」が中心になって進められている。

優雅に、そして豪快に 祇園祭・前祭の山鉾巡行

優雅に、そして豪快に 祇園祭・前祭の山鉾巡行

京都祇園祭・前祭(さきまつり)の山鉾巡行が7月17日、中心部の四条通り~河原町通りなどであった。豪華な刺しゅうが施された銅掛けや水引きなどで飾り付けられ、さながら「動く美術館」ともいわれる23基の山や鉾が、「コンチキチン」の祇園囃子(ばやし)を奏でながら都大路を優雅に、そして豪快に進んだ。
午前9時、長刀(なぎなた)鉾を先頭に四条烏丸を出発。四条河原町の交差点などで進行方向を変える豪快な「辻回し」が、威勢のいい掛け声とともに披露されると、大勢の見物客から大きな歓声が起きていた。
今年は日曜日にあたり、台風の影響で実施自体が危ぶまれた昨年より12万5,000人多い19万人(京都府警発表)が沿道を埋めた。
7月24日には後祭(あとまつり)で、残る10基の山や鉾が練り歩く。

長浜の塩津港遺跡で出土の平安期の船板に浸水防止技術

長浜の塩津港遺跡で出土の平安期の船板に浸水防止技術

滋賀県文化財保護協会はこのほど、滋賀県長浜市西浅井町の塩津港遺跡で2015年12月に出土した平安時代後期(12世紀前半)の大型木造構造船の船板に、板のひび割れ部分からの浸水を防ぐため、木の皮を加工して縄状に巻いた「マキハダ」が使われていたことが分かったと発表した。
マキハダは木造構造船をつくるうえで必須の技術で、同協会によると国内初の出土例という。マキハダはヒノキなどの木の皮を加工して繊維状にし、縄のように結った部材。浸水を防ぎたい部分に詰める。水分を吸収すると膨張し、水の流入を防ぐ効果がある。

『梁塵秘抄』「口伝集」の江戸期の写本見つかる

『梁塵秘抄』「口伝集」の江戸期の写本見つかる

後白河法皇(1127~1192年)が平安時代の流行歌などを集めた歌謡集『梁塵秘抄(りょうじんひしょう)』のうち、歌い方などを解説した「口伝(くでん)集」の巻11の江戸期の写本が見つかった。
今回見つかった写本は縦約27㌢、横約20㌢の和紙17ページに墨筆で記されている。奥書に「宗淵(そうえん)僧都(そうず)自筆也 大原勝林院秀雄大僧都所蔵」などとあり、声明道場として知られる京都・大原勝林院に江戸時代に在籍した僧侶らの名が記されている。
梁塵秘抄はの写本は一部しか残っていないうえ、天理大付属天理図書館(奈良県天理市)が所蔵する同巻の写本とは異なる記述もあり、専門家は「古典文学研究に貴重な資料」とみている。