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「明治の精神に学ぶ」明治150年記念施策まとめる

「明治の精神に学ぶ」明治150年記念施策まとめる

明治元年から満150年の2018年にあわせた記念施策を検討する政府の関係府省庁連絡会議は12月26日、関連施策の「基本的な考え方」をまとめた。「明治以降の歩みを次世代に遺す」「明治の精神に学び、更に飛躍する国へ」の2つの方針に沿って取り組む。2017年夏の18年度予算の概算要求までに各府省庁が具体策をまとめる。
「明治以降の歩みを次世代に遺す」では、議会制度や義務教育の導入、鉄道開業や郵便制度の施行など、近代化を表す当時の文書や写真などを集めて展示する。「明治の精神に学び、更に飛躍する国へ」では、能力本位の人材登用が進んだことに着目。全国各地で活躍した若者や女性、外国人の存在を掘り起こす。「機会の平等」「チャレンジ精神」「和魂洋才」などを知ることにつなげるのが狙い。建築物の公開などを通じ、当時の技術や文化に触れる機会も増やす。

東大寺 超高層「幻の七重塔」専門家がイメージイラスト

東大寺 超高層「幻の七重塔」専門家がイメージイラスト

奈良時代の創建当初、七重塔として威容を誇ったとされる東大寺の東塔を再現したイメージイラストが、専門家らによる検討会により制作され発表された。発掘調査の成果と文献史料の記録などに基づき、約100㍍の「超高層建築」の姿を想定したものとなっている。
東塔は760年代ごろ、大仏殿南東に建てられ、平安時代末に平氏の焼き打ちに遭って焼失。鎌倉時代に再建されたが、1362年に落雷で再び焼け落ちた。高さは約70㍍と約100㍍という記録があるが、いずれとも確定はしていない。
東大寺は、東塔の復元も視野に入れ、2015年から奈良文化財研究所、奈良県立橿原考古学研究所と共同で発掘調査を進めている。

薬師寺東塔 新築?・移築?論争決着へ 奈良時代に新築

薬師寺東塔 新築?・移築?論争決着へ 奈良時代に新築

薬師寺と奈良文化財研究所(奈文研)が12月19日発表した年輪年代測定の中間結果によると、薬師寺東塔(国宝、高さ約34㍍)は奈良時代の730年ごろに建てられたことが分かった。
奈文研は、2009年から約110年ぶりに解体修理が進められている東塔で、取り外された初層(1階)の天井板2点に対し年輪年代測定を実施し、伐採年が729年と730年と判明。塔中央の心柱についても測定が行われ、最も外側の年輪が719年を示し、720年代に伐採された可能性が高まった。伐採年が、710年の平城遷都前の飛鳥時代まで遡る結果は、これまで確認されていない。
東塔を巡っては、飛鳥時代の藤原京(694~710年)からの「移築説」と、平城京遷都後の現在地での「新築説」があり、論争となってきた。しかし、今回の結果では新築説が確定的となった。
なお、薬師寺東塔の解体修理は2019年に完了する予定。

近松門左衛門の浄瑠璃の直筆草稿 尼崎市へ収集家が寄贈

近松門左衛門の浄瑠璃の直筆草稿 尼崎市へ収集家が寄贈

兵庫県尼崎市教育委員会は12月15日、江戸時代の浄瑠璃・歌舞伎作者、近松門左衛門(1653~1724年)の直筆原稿の一部が、所有者の古美術収集家から、近松の墓が残る尼崎市へ寄贈されることになったと発表した。12月21~25日に市立文化財収集庫で一般公開される。
同市教委によると、寄贈されるのは1708年初演の浄瑠璃「傾城反魂香(けいせいはんごんこう)」の一部で、縦24㌢、横12㌢の和紙に62文字が書き込まれている。江戸時代に文化人らの筆跡を集めた貼交帖(はりまぜちょう)に収録されていた。
市教委の担当者は、近松の草稿はこれを含めて2点しか見つかっておらず、とても貴重な資料だ-としている。

複数の女性像描かれた板絵見つかる 鳥取・青谷横木遺跡

複数の女性像描かれた板絵見つかる 鳥取・青谷横木遺跡

鳥取県埋蔵文化財センターは12月15日、古代の道路遺構などが確認された鳥取市の青谷横木(あおやよこぎ)遺跡で、複数の女性像が墨で描かれた板絵(7世紀末~8世紀初め)が見つかったと発表した。
飛鳥~奈良時代の女性群像の発見は、「飛鳥美人」で知られる奈良県明日香村の高松塚古墳(特別史跡、7世紀末~8世紀初め)の極彩色壁画(国宝)に次いで2例目。
絵はばらばらの板片5点に墨で描かれ、百橋明穂(どのはしあきお)神戸大名誉教授が調べた結果、6人の女性とみられる人物が描かれていることが判明した。
全身が残った図像はなかったが、目・鼻・口などが見えない顔と上半身の人物(長さ約7.5㌢)、「払子(ほっす)」とみられる仏具を持った人物の上半身(長さ約5㌢)、スカート(裳=も)をはいた下半身(長さ約8㌢)などの図像が確認された。
7世紀末~8世紀初めに築かれた古代の官道「山陰道」とみられる道路遺構に、10世紀後半に土地を区画した「条里」の遺構が交わる地点で出土した。
中国大陸や朝鮮半島など東アジア世界の文化交流の実像を浮き彫りにする貴重な資料として注目される。

仏でダビンチの新たなデッサン発見 18億円相当の価値

仏でダビンチの新たなデッサン発見 18億円相当の価値

フランス・パリの競売会社タジャンは12月13日、ルネサンスの巨匠レオナルドダビンチの手になる新たなデッサンが見つかったと発表した。国内の地方在住の医師から持ち込まれた作品の裏に描かれていたもので、専門家が真正と認定した。1500万ユーロ(約18億円)相当の価値があるとみられる。
デッサンには聖セバスティアヌスが羽根ペンで官能的に描かれている。ダビンチが20代後半から30代前半に描いた8作品の一つと考えられている。タジャンによると、このデッサンについては米ニューヨークのメトロポリタン美術館のルネサンス絵画の学芸員もダビンチの真正作品と太鼓判を押している。AFP時事が報じた。