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タイタニック号沈没に新説 原因は出航前火災の補修不備

タイタニック号沈没に新説 原因は出航前火災の補修不備

英紙インディペンデント(電子版)によると、1912年に大西洋で1500人が死亡した豪華客船タイタニック号の沈没事故の原因について、英国の研究者が本来の原因は氷山衝突ではなく、火災だった-との新説を唱え、話題になっている。
この説を主張しているのは、30年以上にわたり沈没の謎を追ってきたセナン・モロニー氏。タイタニック号が4月の出航前、ボイラー室で火災事故を起こした。このことは指摘されていたが、新たな資料から右舷が約9㍍以上にわたって黒く焦げていた点を突き止めた。もろくなった損傷部分に、氷山との衝突で穴が開き、大惨事につながった-と説明している。
すなわち火災事故後、火災の影響を軽視し、(万全の修理が行われないまま)出航させた過失が重なったことが、沈没を引き起こしたと結論付けている。

ダチョウの祖先は飛べた DNA解析で新説 北半球に生息

ダチョウの祖先は飛べた DNA解析で新説 北半球に生息

日本、中国、デンマークなどの国際研究チームは、ダチョウなど飛べない鳥のグループ「走鳥類」の祖先は、北半球に棲む飛べる鳥だった-という新説を発表した。マダガスカルで絶滅した巨大な鳥の骨のDNA解析から走鳥類の起源は南半球にあったという従来の通説を覆した。米科学誌カレント・バイオロジーに論文が掲載された。
同チームは、マダガスカルで数百年前に絶滅した体高3㍍以上、体重400㌔㌘以上あった走鳥類「エピオルニス」の骨から、細胞核とミトコンドリアのDNAの採取・解析に成功。走鳥類に近い仲間も含めて系統関係を分析すると、走鳥類の祖先は7000万年前ごろは体重が2~5㌔㌘程度と、小型だったという推定結果が出た。北半球で化石が見つかっている飛ぶ鳥の特徴を持つ鳥類「リトルニス」に近いことも分かった。
同チームではもともとはリトルニスのように北半球にいた祖先が南半球に渡り、どこかの時点で飛ぶ能力を失い、哺乳類との競合が少なかったことで、多くの大型の種に進化したのではないか-とみている。

北斎の肉筆画「鶏竹図」海外で新発見 40代の作品

北斎の肉筆画「鶏竹図」海外で新発見 40代の作品

江戸時代後期の浮世絵師、葛飾北斎(1760~1849年)の肉筆画「鶏竹図(けいちくず)」が見つかった。東京の美術商が11月末、デンマークの競売で落札した。
鹿鳴館を設計した英国人建築家ジョサイア・コンドル(1852~1920年)の旧蔵品とされ、日本では存在がほとんど知られていなかった。
鶏竹図は、竹を背景に石燈籠の上に止まる2羽の鶏を、縦110㌢、横51㌢の絹本に写実的に描いた掛け軸。作品の左下に「歩月老人 北斎」の落款と印があり、儒学者・大田錦城の讃(文章)も添えられている。専門家らは40代ごろの作品とみている。

春日大社の黒漆太刀は平安~鎌倉期の国宝・重文級の名刀

春日大社の黒漆太刀は平安~鎌倉期の国宝・重文級の名刀

春日大社(奈良市)は、約80年前に宝庫の天井裏から見つかった黒漆太刀(こくしつのたち)3本を研いだところ、1本が鎌倉時代後期の刀工・延寿国吉(えんじゅくによし)作、2本が平安末~鎌倉初期ごろの「古備前」と分かったと発表した。専門家は3本とも国宝・重文級の名刀と評価している。
黒漆太刀は装飾のない黒漆塗りの鞘(さや)を持つもので、武士が日常的に使ったため、現存例が少ないという。1939年、宝庫の解体修理時に9本が見つかったが、錆(さ)び付いて詳細は不明だった。今回このうち3本を、20年に1度の大改修、式年造替(しきねんぞうたい)に合わせて、人間国宝の本阿弥光洲氏に研ぎを依頼し、判明した。
延寿国吉作の太刀は全長106.8㌢で、「国吉」という銘文の書体などから分かった。

『歴史くらぶ』2016年10大ニュース

この1年間『歴史くらぶ』をご覧いただきありがとうございます。
1年を振り返り、2016年にあった出来事を10大ニュースとしてまとめてみました。

<『歴史くらぶ』2016年10大ニュース>

①ル・コルビジュ設計の国立西洋美術館 世界遺産登録
②戦艦武蔵の最期を大胆検証 海中爆発起こし砕け散る
③全国33の山・鉾・屋台行事 ユネスコ無形文化遺産に
④大宰府守る7世紀の大規模土塁発見、筑紫野丘陵で
⑤平城京にペルシャ人役人が勤務の痕跡、木簡に名前
⑥都塚古墳築造に3万人動員か、奈良明日香村
⑦松尾芭蕉直筆の連句・画、書簡16点見つかる
⑧後期難波宮の「官衙」役所建物群など発見 大阪市
⑨歌麿の浮世絵 史上最高値8800万円で落札 パリ競売
➉被埋葬者は舒明天皇か蘇我蝦夷?奈良・小山田遺跡

小型恐竜の生態解明へ 成長すると歯が退化、嘴に変化

小型恐竜の生態解明へ 成長すると歯が退化、嘴に変化

中国科学院などの研究チームは、約1億6,000万年前のジュラ紀後期に生息していた小型恐竜リムサウルス(全長約2㍍)は、幼体時にあった歯が成長するとなくなり、嘴(くちばし)のように変わるとする研究成果をまとめた。米科学誌カレント・バイオロジーに掲載された。
研究チームは中国北西部で見つかったリムサウルスの19個体の化石を分析。幼体では42本の歯があったが、成長するとなくなることが確認できたという。幼体時は小さな虫や植物を食べる雑食で、成長すると草食に特化したらしい。
現在の両生類などで成長に伴い歯がなくなる例は知られているが、恐竜で確かめられたのは初めてという。鳥は恐竜から進化したとされ、今回の成果は鳥のくちばしの解明につながる可能性がある。