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“名君”鍋島直正の銅像73年ぶりに再建 生誕200年を記念

“名君”鍋島直正の銅像73年ぶり再建 生誕200年を記念

開明的な西南雄藩の一つとして、明治維新の原動力となった佐賀藩の近代化を主導した10代藩主、鍋島直正(1814~1871年)の銅像が73年ぶりに再建され、佐賀市城内の佐賀城二の丸跡で、このほど除幕式が行われた。かつての”名君”が再び姿を現した。
今回再建された銅像は高さ約4㍍、台座などを含めた高さは約8.5㍍。旧銅像の衣冠束帯姿を踏襲しつつ、将来を見据えた目や穏やかな表情などを表現した。銅像の近くには国内で初めて実用反射炉を築造するなど直正の業績の一端を紹介する銅板レリーフも設置された。
直正の銅像は1913年、佐嘉神社近くに建てられたが、戦時中の金属供出で1944年に姿を消した。生誕200年の2014年、再建の機運が盛り上がり、県内の経済団体などが再建委員会を設けて寄付を募り、目標の1億円を超える約1億4000万円が集まった。

高知で2年にわたる「幕末維新博」3/4開幕

高知で2年にわたる「幕末維新博」3/4開幕

大政奉還・明治維新150年を記念した観光博覧会「志国高知 幕末維新博」が3月4日、高知県で開幕した。2019年3月末まで2年にわたって県内全域で歴史を中心とした様々な企画展や関連イベントが開かれる。
同県では2010年に「土佐・龍馬であい博」などを開催、県外から435万人と過去最高の観光客を誘致しているが、今回県はこれを上回る年間集客数を目指している。
4日、高知城下で行われたオープニングセレモニーでは、高知市出身の女優の広末涼子さんが出席した。1年目のメイン会場となる高知城歴史博物館(高知市)では、坂本龍馬が暗殺される直前に書いたとみられる「新国家」の文字が入る新発見の書状を5月7日まで展示。土佐藩主・山内家に伝わる美術工芸品の展示や映像もある。
同博覧会では県内全域に「龍馬の生まれたまち記念館」や「中岡慎太郎 館」など計20の地域会場を設けており、歴史に加えて高知の食や自然を一体で楽しめる周遊プランを設定。観光客に県内各地に足を運んでもらう仕掛けづくりをしている。

3万年前の航海再現 手漕ぎ竹いかだで台湾から沖縄へ

3万年前の航海再現 手漕ぎ竹いかだで台湾から沖縄へ

国立科学博物館などが3月2日、3万年以上前に手漕ぎのいかだで人類が台湾から沖縄に渡った航海の再現実験を、2019年に実施すると発表した。
沖縄で見つかっている旧石器時代の人骨は、大陸と地続きだった台湾から海を渡ってきた人類とみられているが、どのように渡ったかは分かっていない。
同実験は2016年7月にも行われ、草舟で与那国島から70㌔東の西表島を目指したが、海水に流されて航海を断念している。
次回は台湾の先住民がつくっていた竹いかだで挑戦する。

37.7億年前の岩石に微生物の痕跡 カナダ・ケベック州

37.7億年前の岩石に微生物の痕跡 カナダ・ケベック州

英ロンドン大など国際研究チームは、3月1日付の英科学誌ネイチャー電子版に、カナダ東部のケベック州で見つかった37億7000万年以上前の岩石に微生物の痕跡があったと発表した。
海底から噴出する熱水に含まれる物質を利用して生息していたとみられ、最古級の生物と考えられるという。同研究チームによると、この岩石の年代は古ければ42億8000万年前まで遡る可能性がある。
ちなみに、2013年には東北大やコペンハーゲン大などの研究チームが、グリーンランドで見つかった約38億年前の岩石に微生物の痕跡があったと発表している。

飛鳥最大級の方墳発見 被葬者は最高権力者 小山田遺跡

飛鳥最大級の方墳発見 被葬者は最高権力者 小山田遺跡

奈良県立橿原考古学研究所は3月1日、方墳の濠(ほり)とみられる巨大な石溝が見つかった明日香村の小山田遺跡で、新たに石室への通路跡が見つかったと発表した。一辺約70㍍と推測され、飛鳥時代(7世紀)最大級の方墳と確定した。
同研究所は、出土した瓦片などから築造時期は640年ごろ、そして当時の最高権力者の墓-と指摘。その結果、被葬者は、中大兄皇子(後の天智天皇)の父、舒明(じょめい)天皇か、大臣(おおおみ)として絶大な権力を誇った蘇我蝦夷(そがのえみし)に絞られそうだ。
方墳の規模としては、推古天皇陵なども大きいが、その推古天皇陵とされる山田高塚古墳(大阪府太子町、長辺約60㍍)、蘇我馬子の墓とされる石舞台古墳(明日香村、一辺約50㍍)を上回った。

東大寺のお水取り 大迫力の「お松明」始まる

東大寺のお水取り 大迫力の「お松明」始まる

およそ6㍍、重さ40㌔の燃え盛るたいまつから火の粉が降り注ぐ-。古都・奈良の春の訪れを告げる東大寺の伝統行事、”お水取り”の名で知られる二月堂の「修二会(しゅにえ)」で、大きなたいまつを振って、火の粉を散らす「お松明(たいまつ)」が3月1日夜から始まった。14日まで毎晩行われる。
これは練行衆(れんぎょうしゅう)と呼ばれる僧侶たちが、国の安泰を願って修行する奈良時代から続く伝統行事。ハイライトは、練行衆の世話をする童子と呼ばれる人たちによる、大迫力の火の粉。童子たちが舞台の欄干から、およそ6㍍、重さ40㌔の燃え盛るたいまつを突き出し、回転させながら駆け抜けると、火の粉が勢いよく降り注ぐ。
この火の粉を浴びると1年間健康に暮らせるといわれ、舞台の下には大勢の人たちがこの火の粉を浴びようと集まり、歓声をあげていた。見守る人たちも、ひとときの大迫力の”火絵巻”に感動していた。