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退位特例法9日にも成立へ 政府が公式先例化に言及

退位特例法9日にも成立へ 政府が公式先例化に言及

天皇陛下の退位を実現するための特例法案が6月1日、審議入りし衆院議院運営委員会で、採決を退席した自由党を除く自民、民進、公明、共産、日本維新の会、社民の6党の全会一致で可決された。
菅義偉官房長官は、法案の作成過程や、その中で整理された基本的な考え方は将来の先例になり得る-などと表明。政府として初めて公式に先例化の可能性に言及した。
法案は2日に衆院を通過して参院に送られる。参院は新たに設置した特別委で審議し、9日にも成立する見通しだ。現憲法化で天皇陛下の退位に関する法案を審議するのは初めてで、与野党が法案の審議日程などを交渉する衆院議運委で政府提出法案が審議されるのも異例。
このほか、安定的な皇位継承を確保するための諸課題の一環として、女性皇族が結婚後も皇室に残れるようにする女性宮家創設などの検討を政府に求める付帯決議案も可決した。

古代エジプト人のミイラのゲノム解析 ネイチャー

古代エジプト人のミイラのゲノム解析 ネイチャー

ネイチャーコミュニケーションズによると、福数体の古代のミイラから採取されたDNA試料の解析が行われ、古代エジプト人の遺伝的組成が明らかになったことを報告する論文が掲載される。
この論文の中で、Johannes Krauseたちの研究グループは、エジプト中部のアブシール・エル・メレク遺跡から出土した3体のミイラ(それぞれプトレミー時代以前、プトレミー時代、ローマ時代のものとされる)に由来するゲノムワイドのデータセットだけでなく、ミトコンドリアゲノム(90件)を新たに調べた結果を示している。
そこで分かったのは、古代エジプト人と近東人(西アジアと中東に居住する人々)との遺伝的類似性が高いということで、現代のエジプト人にみられるサハラ以南の人々の遺伝的要素は、最近加わったものであることも明らかになった。
ただ、この遺伝的データはエジプト中部の単一の遺跡から得られたものであり、同研究グループは古代エジプト全体を代表していない可能性があることを指摘している。

“差し押さえを心配” 直木三十五の生活ぶり示す手紙

“差し押さえを心配” 直木三十五の生活ぶり示す手紙

「直木賞」に名を残す作家、直木三十五(さんじゅうご、1891~1934年)の手紙が見つかった。大阪朝日新聞学芸部、白石記者に宛てた速達便で、新聞に連載した小説の原稿料や著作権が、借金のカタに差し押さえられることを心配する内容。
封筒の消印から昭和7(1932)年2月17日の日付が分かり、このころ人気はあったが、金遣いも並みはずれて荒かった大衆作家の暮らしぶりの一端がうかがえる資料だ。
文面は「小生の負債甚だ多く」と切り出し、「或(あるい)ハ著作権差押(さしおさ)へがまいるかもしれず」「もし稿料差押(さしおさ)へが行ったなら全額支払済みと云って下さるか」などと頼んでいる。

首飾りした人骨出土 群馬県渋川・金井下新田遺跡

首飾りした人骨出土 群馬県渋川・金井下新田遺跡

群馬県埋蔵文化財調査事業団は5月29日、古墳時代後期の金井下新田遺跡(渋川市金井)で、首飾りをした人骨が見つかったと発表した。古墳以外の遺跡で首飾りをした人骨が出土する例は極めて少なく、同県内では隣接する金井東裏遺跡に次いで2例目。
この人骨について専門家は、祭祀(さいし)行為に携わる地位の高い人物で、金井東裏遺跡で出土した甲(よろい)を身に着けた人骨と同族だった可能性がある-とみている。
人骨は5世紀後半と推定される竪穴建物跡で発見された。10代とみられ、性別は不明。歯と上腕、大腿部と推定される骨が残り、首の位置から勾玉(まがたま)あ管玉で構成される首飾りが出土した。
このほか、同事業団は地上に直接建築した「平地式建物」の炭化した屋根、鍛冶遺構とみられる建物跡などが見つかったことも明らかにした。

滋賀・甲良町で飛鳥~奈良時代の集落跡見つかる

滋賀・甲良町で飛鳥~奈良時代の集落跡見つかる

滋賀県甲良町在士の法養寺遺跡と横関遺跡で、飛鳥時代から奈良時代の集落跡が見つかった。建物跡や溝跡が発掘され、当時の生活様式を知る手がかりになるとみられる。甲良町教育委員会が明らかにした。
今回発掘された建物跡は奈良時代の竪穴住居2棟と掘立柱建物3棟。竪穴住居のうち1棟には建物を拡張した跡が残っていた。一方、溝跡は幅3~5㍍で深さ約1㍍。水源として利用されていたと考えられる。
このほか、複数の土器と銅銭「神功開寶(じんぐうかいほう)」1枚も見つかった。

3万年前の航海再現 6月に台湾沖で30㌔テスト航行

3万年前の航海再現 6月に台湾沖で30㌔テスト航行

国立科学博物館と国立台湾史前文化博物館は5月24日、3万年以上前に人類が台湾から沖縄に渡った航海を再現する実験について、6月に台湾沖で約30㌔テスト航海を実施すると発表した。
2019年に台湾~沖縄県与那国島間、最短で約110㌔の航行を予定しており、今回は途中遭遇する黒潮による航行への影響を調べるため、あらかじめ短距離を航行することにした。
テスト航行には、竹を熱して緩いカーブをつけた小舟のようなかたちのいかだを使う。長さ約10㍍、幅1㍍ほどの大きさで5人が乗る。
再現実験は2区間に分けて進められており、2016年7月に沖縄県与那国島~西表島間約70㌔を航行している。