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元寇防塁で新たな石積み 九州大箱崎キャンパスで確認

元寇防塁で新たな石積み 九州大箱崎キャンパスで確認

九州大は6月26日、福岡市東区の箱崎キャンパスで見つかっていた元寇防塁の跡とみられる石積み遺構の延長線上に、新たな石積みを確認したと発表した。
同キャンパス内の石積み遺構は、昨年の中央図書館南側での発掘調査で初めて確認され、南北方向に約17㍍延びていた。今回、その遺構から南に約60㍍の地点で約5㍍にわたる遺構が見つかった。
同大によると、これらの遺構は文永の役(1274年)の後、再度の蒙古の襲来に備えて博多湾岸に築かれた防塁の一部である可能性が高いという。さらに遺構の延長上には石積みがあったとみられる石片があったことから、キャンパス内の遺構は南北120㍍以上あったと推測している。
同市内では防塁があった10地区が国の史跡に指定されているが、溝状遺構が見つかったのは今回が初めて。

ティラノサウルスの体はウロコに覆われていた

ティラノサウルスの体はウロコに覆われていた

豪州や米国などの研究チームは英専門誌にこのほど、大型肉食恐竜ティラノサウルスは映画『ジュラシック・ワールド』に登場したように、ウロコに覆われていた-とする研究成果を発表した。
ティラノサウルスは白亜紀末期(約6600万年前)に北米にいた大型恐竜。当初はウロコに覆われていると考えられていたが、白亜紀前期に中国にいたティラノサウルスの祖先にあたる小型恐竜ディロングが羽毛を持っていたと2004年に発表。2012年には大型恐竜の仲間で全長9㍍のユウティラヌスにも羽毛の証拠が発見されたことで、全長10㍍級のティラノサウルスも羽毛が生えていたとする説が高まっていた。
大型動物は体が羽毛で覆われると、体温が上がりやすく、熱帯のゾウやサイは毛がほとんどない。研究チームは、白亜紀後期にいたティラノサウルスの大型の仲間、タルボサウルスやゴルゴサウルス、アルバートサウルスなどの化石からもウロコが見つかっていることから、白亜紀前期の羽毛を持つ小型の祖先から大型に進化する過程で変化、白亜紀後期のティラノサウルス類はウロコを持つようになったと結論付けた。

江戸後期退位の光格天皇がじかに添削の和歌見つかる

江戸後期退位の光格天皇がじかに添削の和歌見つかる

江戸時代後期の200年前、最後に退位した光格天皇が添削したとみられる和歌が見つかった。教育研究機関「モラロジー研究所」(千葉県柏市)の分析によると、京都産業大学の所功名誉教授が今年3月、京都市内の古書店から入手した文書に記された和歌を添削したものが、光格天皇が門人の作品に手を入れた跡と分かった。
光格天皇は和歌に優れ、多くの門人を指導したとされる。今回見つかったのは門人、風早(かざはや)実秋が詠んだ和歌40首が記された文書。そこには墨で線が引かれていた。光格天皇が題を与え、実秋が2首ずつ詠んで差し出し、優れている方に天皇が線を入れた跡とみられるという。
天皇がじかに添削した和歌が見つかるのは極めて珍しいという。所氏は、宮廷文化である和歌を天皇が習得し、伝えてきたことが分かる貴重な史料-としている。

戦前の検閲の生々しい実態「蟹工船」など画像公開

戦前の検閲の生々しい実態「蟹工船」など画像公開

国立国会図書館は戦前、内務省が検閲していた発売頒布禁止(発禁)にした本など1327点をデジタル画像で公開した。これらは戦後、占領軍に接収されてアメリカにわたり、米国議会図書館(LC)が所蔵しているもの。
国会図書館がLCと共同で2012年度からデジタル化を進めてきた。検閲官がチェックに使った正本で、傍線や書き込みから検閲の詳細が分かる。小林多喜二「蟹工船」改訂版(1930年)など著作権消滅が確認された約200点は国会図書館のウェブサイトで公開し、それ以外は館内限定公開としている。
公開された、例えば「蟹工船」改訂版の表紙には「削除処分モノ」と「削除命令ヲ遵奉(じゅんぽう)セザルヲ以(もっ)て禁止」との文字が書き込まれている。

福岡・中原遺跡で弥生時代後半のすずり見つかる

福岡・中原遺跡で弥生時代後半のすずり見つかる

福岡県・筑前町の中原遺跡の竪穴式住居跡から見つかった石片が、弥生時代後半の硯(すずり)とみられることが分かった。国学院大の柳田康雄客員教授(考古学)が、奈良県桜井市纒向学研究センターの研究紀要「纒向学研究」で報告した。
都から遠く離れ、渡来人との交流や関わりが薄かったとみられる集落でも出土したことで、すずりは当時格別なものではなく、柳田氏は「倭人がすずりを使って文書を作り、外交もしていた可能性がある」としている。
弥生時代のすずりは松江市の田和山遺跡で1個、福岡県糸島市の三雲・井原遺跡で2個出土しており、今回で4例目となる。

「竜馬がゆく」「坂の上の雲」自筆原稿見つかる

「竜馬がゆく」「坂の上の雲」自筆原稿見つかる

司馬遼太郎記念館(大阪府東大阪市)によると、司馬遼太郎(1923~1996年)の代表作「竜馬がゆく」最終回と、「坂の上の雲」第1回の自筆原稿が見つかった。
いずれも同氏がかつて勤務した関係で産経新聞に連載された代表作で、どちらも存在しないと思われていた原稿。今回見つかった原稿には、様々に手を入れられ、推敲(すいこう)の跡がみられ、作者の作品への”熱い思い”が伝わってくる。
「竜馬がゆく」は連載5回分23枚、「坂の上の雲」は連載6回分24枚、400字詰め原稿用紙で計47枚が見つかった。東京の古書店から連絡を受けた同記念館が鑑定し、6月初めに買い取った。これらの原稿は7月1日から8月31日、同記念館で特別展示される。