長崎・出島に130年ぶり「出島表門橋」開通
江戸、鎖国時代、海外への唯一の窓口だった出島にこのほど、約130年ぶりとなる架け橋が完成した。この出島表門橋は長さ38.5㍍、幅4.4㍍で鉄製のシンプルなデザインだ。夜間にはライトアップされる。
これは、長崎市が進めてきた出島復元整備事業に続き、平成29年度の出島表門橋架橋プロジェクトとして推進していたもの。これにより、江戸町側から、当時と同じように海を渡って出島に足を踏み入れることができ、海に浮かんでいた19世紀初頭の出島を実感できる姿となった。


沈没「咸臨丸」の潜水探索調査も 東京海洋大・オランダ文化庁
幕末、万延元(1860)年、軍艦奉行・木村喜毅、艦長・勝海舟ら日本人98人(ほかに11人のアメリカ人が同乗)を乗せて、日本人の操縦で初めて太平洋を横断し、1871(明治4)年、渡島管内木古内町のサラキ岬沖で沈没したとされるオランダ製軍艦「咸臨丸(かんりんまる)」の探索調査が行われることになった。明治時代から謎とされていた咸臨丸の詳しい沈没場所の解明につなげる。
探索調査するのは東京海洋大学の岩淵聡文教授とオランダ文化庁の委託を受けた調査官のレオン・デルクセンさんだ。同町内で聞き取りなどを行ったほか、来年度以降、専門ダイバーによる潜水探索も行うことを検討している。
オランダは世界各地のオランダ製の沈没船のリスト化と調査を進めており、咸臨丸については沈没船などの「水中文化遺産」が専門の岩淵教授と共同調査を行うことになった。
西本願寺から幕末将軍、家茂・慶喜関連の文書見つかる
京都・西本願寺の史料から、徳川14代・15代将軍に関する貴重な文書が見つかった。これは家茂の容体を知るために、慶応2(1866)年に西本願寺が家茂の容体を診た朝廷の医師に秘かに依頼して入手していた文書で、また大政奉還後の慶喜への対応を記した文書も見つかった。
この文面から、家茂は脚気(かっけ)を患いつつあり、悪化すれば深刻な事態になるとの内容が記されている。大政奉還から2カ月後に西本願寺が別の寺に送った文書の控えには、京都から大坂城に移った慶喜には取りあえず内々に見舞いの品は整えるものの、親しく交際しているとみられないようにすることが記されていて、政治情勢が不透明な中、慶喜との関係に気を配り、慎重な姿勢を取っている様子がうかがえる。
11光年先の銀河系で地球そっくりな惑星発見 ESO
欧州南天天文台(ESO)はこのほど、地球から約11光年離れた銀河系宇宙の片隅で赤色矮星(わいせい)と呼ばれる小さな恒星を回る地球そっくりな惑星が見つかったと発表した。これは、おとめ座の方向にある赤色矮星「ロス128」を回る惑星だ。
生命の存在に欠かせない液体の水や穏やかな環境があるとみられる。地球によく似た、太陽系外惑星の中では約4光年離れた惑星「プロキシマb」に次いで2番目に近いという。
研究チームは南米チリにあるESOの大型望遠鏡でこの惑星を観測。近くに建設を予定している次世代の超大型望遠鏡(ELT、直径39㍍)でこの惑星の大気を観測し、生命の存在につながる酸素の有無などを調べるとしている。