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中国でクローンのサルが誕生 霊長類で今後物議も

中国でクローンのサルが誕生 霊長類で今後物議も

中国科学院の上海の研究グループは、クローン技術によって全く同じ遺伝子を持つサルをつくり出すことに初めて成功したと発表した1月24日付アメリカの科学雑誌「セル」に発表した。
クローンのサルはカニクイザルで、この遺伝子は皮膚の細胞を提供したサルと全く同じで、同グループは体細胞を使ったクローン技術で霊長類をつくることに初めて成功したとしている。
クローン人間をつくることは各国で禁止されているが、同グループは「霊長類のクローンをつくるための技術面での壁は取り除かれた」としていて、今後大きな議論を呼ぶことになりそうだ。
また、同グループは今回の成功について「ヒトに近いサルのクローンをつくることで、従来の研究では解明できていない病気の仕組みの研究や薬の開発に生かせる」とし、アルツハイマー病やパーキンソン病などを再現して、治療につなげたいとしている。

春日大社の太刀は平安後期の最古級の日本刀

春日大社の太刀は平安後期の最古級の日本刀

春日大社(奈良市)によると、昭和14(1939)年に同大社の宝庫の天井裏から見つかった太刀を研ぎ直して調査したところ、12世紀の平安時代後期につくられた、今の形の日本刀としては最古級のものとみられることが分かった。作者は不明。
調査によると、束に近い部分に反りがある、先端部分が直線に近い形をしている-などから、平安時代後期に伯耆国(ほうきのくに)、今の鳥取県でつくられた「古伯耆(こほうき)」と呼ばれる太刀とみられることが分かったという。鞘(さや)や柄(つか)など外装は後の14~15世紀につくられたものだった。
この太刀は1月30日から3月26日まで春日大社国宝殿で公開される。

火野葦平「インパール作戦従軍記」出版 内情を克明に記録

火野葦平「インパール作戦従軍記」出版 内情を克明に記録

旧日本軍が連合国軍の補給路を遮断しようと、インド北東部インパールの攻略を目指し、1944年3月に開始された、乾坤一擲、壮大なインパール作戦。この内情を克明に伝える火野葦平(1906~60年)の「インパール作戦従軍記」が出版された。原本は1944年、陸軍報道班員として綴った「従軍手帖」。
ここには多くの戦場に従軍した作家の目で、補給を軽視し食糧や物資が欠乏、行軍の最中、満足に食べるものがなく、敵と戦う前に”飢え”に直面し、3万人以上もの犠牲者を出して大敗した旧日本軍の無謀さが克明に記されている。
火野葦平は「糞尿譚(ふんにょうたん)」で芥川賞を受賞。「麦と兵隊」「花と龍」などの作品で知られる。1月24日で没後58年となる。

国宝の金印「漢委奴国王」の真贋めぐり研究者が激論

国宝の金印「漢委奴国王」の真贋めぐり研究者が激論

今からおよそ2000年前の弥生時代に、中国の皇帝から与えられ、江戸時代に福岡市の志賀島で見つかったされている国宝の金印「漢委奴国王」の真贋をめぐり、激論が交わされた。
金印を所蔵する福岡市博物館がシンポジウムを開いたもので、金印を本物と偽物それぞれの立場をとる研究者が激論を繰り広げた。シンポジウムは、まず3人の研究者が基調講演で自説を展開、そのあと討論が行われた。
NPO・工芸文化研究所の鈴木勉理事長は、文字を彫った痕などが江戸時代に一般的だった印の特徴を備えているとし、「後に製作された偽物の可能性が非常に高い」と主張。一方、明治大学文学部の石川日出志教授は、中国各地で見つかっている古代の印の形や金の純度を比較した結果、「後漢時代の本物に間違いない」と応酬、偽物説に対抗した。

世界遺産・白川郷の合掌造り集落でライトアップ始まる

世界遺産・白川郷合掌造り集落でライトアップ始まる

岐阜県白川村の世界遺産・白川郷の合掌造り集落で1月21日、日時限定のライトアップが始まった。今後のライトアップは1月28日、2月4日、2月12日の17時半~19時半。
一面雪世界の夜空に浮かび上がる合掌造りの家は、さながら絵本の一部を切り取ったように、幻想的な世界を目の当たりにしてくれる。
近年は訪日外国人旅行客を含め冬場も多くの観光客が訪れ人気スポットとなっている。事故防止や混雑緩和のため、今年から「荻町城跡展望台」の入場を1日900人に制限。村内の宿泊者を優先し、500円の有料整理券を配布する。貸し切りバスでの見学は完全予約制。

「百舌鳥・古市古墳群」世界遺産登録の推薦を閣議了解

「百舌鳥・古市古墳群」世界遺産登録の推薦を閣議了解

政府は1月19日、2019年のユネスコ(国連教育科学文化機関)世界文化遺産登録を目指す「百舌鳥・古市古墳群」(大阪府)の推薦を閣議了解した。正式な推薦書は2月1日までにユネスコ世界遺産センターへ提出するという。
推薦する構成資産は、世界最大級の前方後円墳・仁徳陵古墳(全長486㍍)などを含む45件49基の古墳。ユネスコの諮問機関イコモス(国際記念物遺跡会議)が2018年9月ごろに現地を調査し、2019年5月ごろに登録可否の勧告を出す見通し。正式には2019年夏に開かれる第43回世界遺産委員会で決まる。