日中戦争憂う与謝野晶子の未発表の歌 都内で見つかる
歌人、与謝野晶子(1878~1942年)の未発表歌が、東京都内で見つかった。日中戦争が激化していく状況を憂う想いが詠み込まれている。歌は「秋風やいくさ初まり港なるただの船さへ見て悲しけれ」。毛筆で扇子に書かれている。
この歌が詠まれた当日は、日中戦争が上海にまで拡大、衝突の号外があった。そうした世相を背景に、晶子は民間の客船や商船までが徴用される事態を予見し、「悲しけれ」と詠んだとみられる。


川端康成が学生時代、婚約者に宛てた恋文見つかる
ノーベル文学賞授賞作家、川端康成(1899~1972年)が学生時代、婚約者の伊藤初代に宛てた未公開の手紙が7月8日までに、神奈川県鎌倉市の川端邸で見つかった。遠く離れて、岐阜市に住む恋人への熱い思いを訴える哀切に満ちた内容。恋愛、孤独・死をテーマにした川端文学の出発点を示す資料として、専門家も注目する。16日に岡山県立美術館で公開される。
今回発見された手紙は計11通。10通は伊藤初代から川端宛て。1通は川端が1921年秋、22歳のときに書いたものの、投函されなかったもの。川端は「毎日毎日心配で心配で、ぢつとして居られない」「恋しくつて恋しくつて、早く会わないと僕は何も手につかない」などと、会えないもどかしさを、ストレートに吐露している。恋人の初代は当時、川端と出会った東京・本郷のカフェを辞め、岐阜市の寺院に養女として預けられていた。
2人の恋はその後、初代が「ある非常」という理由で結婚を断る手紙を送り、破局した。川端はこの失恋を題材に「非常」などの初期小説を発表。代表作「伊豆の踊り子」も影響を受けたとされる。
長崎市の8100万年前の地層からよろい竜の化石
福井県立恐竜博物館(同県勝山市)と長崎市教育委員会の共同研究チームは7月7日、長崎市にある約8100万年前の白亜紀後期の地層から、よろい竜の歯の化石1つと、肉食恐竜の歯の化石2つを発見したと発表した。よろい竜の化石が見つかるのは、長崎県で初めて。
よろい竜は4本足で歩き、背部から尾にかけて骨の装甲を持つ草食恐竜で、白亜紀の北半球を中心に栄えた。恐竜博物館によると、国内ではこれまで、足跡を含めて北海道、富山県、兵庫県、熊本県の計4カ所で化石が見つかっている。
よろい竜の歯は幅約10㍉、高さ約9㍉の薄くて幅広い形。植物を食べるため前後に突起がある。歯だけで全体の大きさや種類まで絞り込むのは難しいという。肉食恐竜の歯は幅約7㍉、高さ約14㍉と、幅約5.5㍉、高さ約7㍉。