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国内最古の青銅鏡鋳型 紀元前2世紀福岡で初出土

国内最古の青銅鏡鋳型 紀元前2世紀 福岡で初出土

福岡県春日市教育委員会は5月27日、市内の須玖(すぐ)タカウタ遺跡で国内最古となる紀元前2世紀ごろ(弥生時代中期前半)の青銅鏡「多紐(たちゅう)鏡」鋳型の破片が初めて出土したと発表した。これにより、国内の青銅器生産の開始時期が200~150年さかのぼる。多紐鏡は国内に最初に流入した青銅鏡で、これまで鋳型が見つかっていなかったため、すべて朝鮮半島から伝来したものと考えられていたが、今回に出土で国内での生産の可能性も出てきた。出土した鋳型は長さ5.1㌢、幅2.5㌢、厚さ2.3㌢。

仁徳天皇陵石室CGで再現 来館者に人気 堺市博物館

仁徳天皇陵石室CGで再現 来館者に人気 堺市博物館

世界文化遺産登録をめざす「百舌鳥(もず)古墳群」を紹介する堺市博物館(堺市百舌鳥夕雲町)内のミニシアターに、仁徳天皇陵の内部の石室をコンピューター・グラフィックス(CG)で再現した映像が登場し、来館者を楽しませている。
宮内庁が管理する仁徳陵では発掘調査ができないが、1872年(明治5年)に何らかの原因で前方部が崩れた際、大王ゆかりの人物の石室が見つかり、内部で長持型石棺(幅約2.4~2.7㍍、長さ3.9㍍)が確認された。今回のCGは当時の様子を描いた絵図をもとに再現された。
12分間の映像には、まず多くの埴輪が並ぶ築造当時の外観を紹介。続いて古墳の前方部にある石室を、のぞき込むようにして内部に収められた石棺を映し出し、朱色に塗られた表面外側の突起の一部を見ることができる。石棺の傍らで発見された副葬品の甲冑や剣なども再現されている。

高野山開創1200年記念大法会 一連の行事に幕

高野山開創1200年記念大法会 一連の行事に幕

4月2日に始まった高野山(和歌山県高野町)の開創1200年記念大法会は5月21日、50日間にわたる一連の行事の幕を閉じた。この日、冷え込んだ山上では早朝から一連の行事を滞りなく終えられたことへの感謝の思いを込めた法会が営まれた。秋篠宮様ご夫妻も視察された。午前9時からは奥の院で、納骨されている人の供養をする大施餓鬼会(だいせがきえ)が営まれた。燈籠堂(とうろうどう)までの参道を僧侶らが練り歩いて読経し、参拝客らも手を合わせていた。

古代のゲーム盤 すごろく土器 平城京跡で出土

古代のゲーム盤 すごろく土器 平城京跡で出土

奈良文化財研究所(奈文研)は5月21日、平城京跡で出土した土器に古代日本で広く普及していた盤上ゲーム、朝鮮半島由来のすごろくの一種「樗蒲(ちょぼ)」(和名・かりうち)の盤面が刻まれていることが分かったと発表した。
これは1989年に平城京の二条大路跡から出土した土器で、8世紀前半の素焼きの皿(直径19㌢)。内側の底に直径約8㌢の円状の点と、円の中心に向かう放射状の点が刻まれ、「出」という文字もあった。この「出」という字は駒の出発点(スタート)か出口(“上がり”)を表す記号と判断した。

京都・西本願寺で親鸞「降誕会」幽玄の舞に浸る

京都・西本願寺で親鸞「降誕会」幽玄の舞に浸る

浄土真宗の宗祖・親鸞聖人の生誕を祝う法要「降誕会(こうたんえ)」が5月21日、京都市下京区の西本願寺で営まれ、日本最大級の屋外能舞台「南能舞台」(重要文化財)で能が上演された。境内に笛や小鼓の音色が響く中、シテ方が足拍子を踏みながら幽玄の舞を披露。訪れた人たちはひととき、歴史ある建物と能が醸し出す優美な世界に浸っていた。

淡路島で銅鐸7個出土 紀元前2世紀ごろの最古級も

淡路島で銅鐸7個出土 紀元前2世紀ごろの最古級も

兵庫県教育委員会は5月19日、兵庫県あわじ市(淡路島)にある石材関連会社の砂山から古代の青銅祭器である「銅鐸(どうたく)」が7個見つかったと発表した。うち1個は紀元前2世紀ごろの最古級で、内部は長期間鳴らされて、かなりすり減っていた。古代中国で占いを示す「王」と見える符号が鋳出されたものもあった。農耕などの祭祀(さいし)に使われたという初期の銅鐸の使用実態を解明する史料となりそうだ。