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奈良・纒向遺跡で祭祀用のカエルの骨出土

奈良・纒向遺跡で祭祀用のカエルの骨出土

古代、邪馬台国の有力な候補地とされる奈良県桜井市の纒向(まきむく)遺跡で、祭祀(さいし)に使われたとみられるカエルの骨(12匹分)が見つかった。専門家らはカエルは古代、霊力のある動物とされており、カエルが供えられていたことを示す具体的な資料で、当時の祭祀を知るうえで貴重な発見だとしている。
同遺跡では9年前、邪馬台国の女王・卑弥呼の宮殿との説もある3世紀前半の大型建物跡のそばに掘られた穴の跡から、古代中国で神聖な果物とされ、当時の祭祀に使われたとみられる2,000個以上の桃の種と動物の骨が見つかった。この動物の骨を詳しく調べたところ、魚のほかカエルの骨が含まれていたという。

一遍上人の肖像や絵巻を一堂に 京都で特別展

一遍上人の肖像や絵巻を一堂に 京都で特別展

踊り念仏で知られる、時宗を開いた鎌倉時代の一遍上人の肖像画や、その生涯を描いた国宝の絵巻などを一堂に紹介する特別展「国宝 一遍聖絵と時宗の名宝」が、京都国立博物館(京都東山区)で開かれている。6月9日まで。
会場には、一遍上人の生涯を描いた国宝の絵巻「一遍聖絵」の全12巻、肖像画、彫刻などおよそ200点が展示されている。時宗は一遍らが一般庶民の中に入って布教した宗派。展示されている作品に目を凝らすと、描かれた中世の人々の息吹や、様々な階層の暮らしぶりの一端がうかがえる。

「梅原日本学」の梅原猛さん 京都でお別れの会

「梅原日本学」の梅原猛さん 京都でお別れの会

日本の歴史や文化、思想を独自の視点で研究した哲学者で、今年1月に93歳で亡くなった梅原猛さんのお別れの会が4月21日、京都市内のホテルで開かれた。柔和な表情の梅原さんの遺影が飾られた祭壇を前に、幅広い分野で親交のあった人およそ500人が黙とうをささげ、最期の別れを惜しんだ。
梅原さんは京都大学文学部を卒業。京都市立芸術大学や国際日本文化研究センターの初代所長などを務め、後に「梅原日本学」と呼ばれる、独自の日本の歴史・文化・思想のもと、幅広い分野で著作活動を展開した。

ロシアの永久凍土から4.2万年前の子馬の血液

ロシアの永久凍土から4.2万年前の子馬の血液

CNNによると、ロシアの研究グループはこのほど、極東シベリアのベルホヤンスク地域の永久凍土で、4万2000年前に死んだ子馬から液体の血液と尿が見つかったことを明らかにした。
体液は検視の過程で採取したもので、クローン作製に向け検査も行ったという。死んだときの子馬は生後2週間程度だったとみられると説明。泥にのみ込まれ、その泥が永久凍土の一部になった可能性が高いとしている。この馬は絶滅種。

「先住民族」と明記のアイヌ新法成立

「先住民族」と明記のアイヌ新法成立

法律上、初めてアイヌを「先住民族」と明記し、必要な支援策を盛り込んだアイヌ新法が4月19日、参院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立した。
アイヌ民族の誇りを尊重し、産業・観光振興などに使える交付金を創設すると定めた。アイヌと地域住民の交流の場の整備やアイヌ文化に焦点を当てた観光プロモーションなども想定される。このほか、市町村計画に応じ、祭具づくりのため国有林の樹木採も特定で認めるとしている。公布後1カ月以内に施行される。

法隆寺の国宝・救世観音像 春の特別公開

法隆寺の国宝・救世観音像 春の特別公開

奈良県斑鳩町の法隆寺・夢殿に安置されている国宝・救世観音像(くせかんのんぞう)が4月11日から特別公開されている。
救世観音像は高さおよそ1.8mの飛鳥時代の木造の仏像で、聖徳太子を模して造られたとされ、神秘的な微笑みをたたえた細身の姿が特徴。毎年春と秋に特別に公開されている。今回は5月18日まで。
公開に先立って法要が営まれた。読経があげられる中、厨子(ずし)の扉が開けられると、訪れた人たちは像に見入り、静かに手を合わせていた。近在からはもとより、東京をはじめ遠方から訪れた人もみられた。