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近江商人の商いの心得、家訓展 滋賀・東近江市

滋賀県東近江市の近江商人博物館で、代々伝わる商いの心得や家訓を記した掛け軸などおよそ20点を集めた展示会が開かれている。7月15日まで。                                   麻布の仲介業者の主人が跡継ぎに宛てた遺言書には「他国で商売をするときは、行く先の人たちのことを大切に思いなさい」と書かれていて、近江商人のモットーといわれる「売り手よし、買い手よし、世間よし」の「三方よし」の心得が記されている。また、「長者三代鑑」と名付けられた掛け軸には、一番下に懸命に働く創業者、真ん中に仕事をせず茶の湯に興じる2代目、そして一番上に落ちぶれた3代目の姿が描かれ、戒めともいうべき「創業者の勤勉な精神を忘れるべからず」というメッセージが込められている。近江商人の、今日のビジネスにも通じる、興味深い心得がうかがわれる。

銀河系の最遠端の観測に成功 東北大、東大など研究チーム

東北大、東京大学、法政大学、国立天文台などの共同研究チームは6月21日、すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラHyper Suprime-Can(HSC)が撮像したデータを用いて、銀河系の最遠端、すなわち銀河系を形づくる星々の世界の境界を初めて見極めることに成功したと発表した。その境界までの距離は半径約52億光年もあり、銀河系の中心から太陽系までの距離(約2万6,000光年)の20倍にもなることが分かった。銀河系がどのように形成されたかを知るうえで、手がかりとなる。

厳島神社の大鳥居改修工事始まる 老朽化で損傷激しく

世界遺産の厳島神社(所在地:広島県廿日市市)でこのほど、海上に立つ大鳥居の改修工事が始まった。老朽化で損傷が激しいためだ。終了時期は未定。国の重要文化財に指定されている大鳥居は、高さ約16mで、満潮時には海上に浮かぶように見えることから同神社の象徴となっている。現在の大鳥居は1875年に建立され8代目。各部の破損状態を調査し、今後の修理方針を決める。                                             

東大大学院 Y染色体の遺伝子系図解析で縄文・弥生期の人口急減を解明

東京大学大学院の研究グループは6月17日、Y染色体の遺伝子系図解析で縄文時代晩期から弥生時代にかけて、急激な人口減少が起きていたことを解明したと発表した。同グループは日本人男性345名のY染色体の全塩基配列決定と変異解析を行った。他の東アジア人のY染色体データと併せて系統解析すると、縄文人に由来するY染色体の系統が同定された。縄文人由来Y染色体の遺伝子系図(共通祖先から現在に至るまでの分岐過程)を推定したところ、縄文時代晩期から弥生時代にかけて人口が急激に減少したことが示された。縄文時代晩期は世界的に寒冷化した時期であり、気温が下がったことで、食料供給量が減ったことが急激な人口減少の要因の一つではないかと思われるとしている。この結果は、縄文時代の遺跡数や規模などの変化から類推されてきた、縄文時代後期・晩期に起きた急激な人口減少を裏付けるものだ。

法隆寺と同じ木型から製造された軒瓦など14点展示 大津市

滋賀県大津市の県埋蔵文化財センターで、同県栗東市の蜂屋遺跡で2018年出土し、日本最古の寺院、奈良・法隆寺との強い関連性をうかがわせる軒瓦など14点が展示されている。土・日・祝日は休み、7月3日まで。展示されているのは、飛鳥時代後半(7世紀後半)の軒瓦「忍冬文単弁蓮華文軒丸瓦(にんどうもんたんべんれんげもんのきまるがわら)」で、製造時の木型によるキズや文様の細かな配置などから、法隆寺創建当時の若草伽藍と中宮寺の軒瓦と同じ木型から製造されたとみられるという。このほか、670年の若草伽藍焼失後に造営された法隆寺の瓦と同じ文様の「法隆寺式軒瓦」なども紹介されている。

時の記念日 滋賀・近江神宮で「漏刻祭」

「時の記念日」の6月10日、滋賀県大津市の近江神宮で時に感謝する神事「漏刻祭(ろうこくさい)」が行われた。6月10日は、1300年余前、天智天皇が現在の大津市に「漏刻」と呼ばれる水時計を設置し、初めて日本が時を刻み始めた日とされている。天智天皇を祀る大津市の近江神宮では毎年この日に漏刻祭と呼ばれる神事が行われている。この日は時計メーカーや販売会社の関係者およそ200人が参列した。時計の専門学校に通う生徒など平安時代の装束をまとった女性たちが最新式の時計、合わせて7点を神前に供え、技術の進歩や業界の発展を願った。