豊橋・西側北遺跡で国内最古級の竪穴建物跡を確認
愛知県豊橋市の文化財センターは11月22日、同市牛川町で見つかった「西側北遺跡」で、縄文時代草創期(約1万1,000年前)の日本最古級の竪穴建物の跡が確認されたと発表した。当時の人々の生活を知る貴重な手掛かりになるとみられる。
同センターによると、建物の跡は卵形で長径が約3.5㍍、短径が約3㍍で、中央部分が浅いすり鉢状にへこんでいる。また、外周の壁や建物内部の柱の跡も確認。さらに約1万1,000年前の「押圧(おうあつ)縄文土器」という、縄を表面に押し付けてつくった土器も出土した。
これらが根拠となり、建物跡は約1万1,000年前のものと分かった。同種の建物は東海地方では三重県松阪市で見つかっているが、愛知県内では初めてという。11月27日午前10時半と午後1時半の2回、現地説明会がある。