シャープ(本社:大阪府堺市)は3月12日、テレビ用大型液晶パネルを生産する関連会社「堺ディスプレイプロダクト」の株式売却について、中止することを明らかにした。売却先から売買中止の申し入れがあったためで、詳細は守秘義務を理由に説明しなかった。
堺ディスプレイプロダクトは2009年、当時世界最大の液晶パネル工場として4,300億円を投じて設立。シャープが議決権ベースで24%余の株式を保有している。シャープは2月25日、この工場の全株式を売却することを発表していた。
日本郵政と楽天 資本業務提携に合意 シナジーの最大化図る
日本郵政、日本郵便と楽天は3月12日、物流、モバイル、DXなど様々な領域での提携を強化することを目的に、業務提携合意書を締結したと発表した。日本郵政が楽天の第三者割当増資を引き受け、8.32%出資する。出資額は約1,500億円。
同社グループは地域社会への貢献、そして事業の拡大を目的に、経営資源や強みを効果的に生かしたシナジーの最大化を図る。
高エネルギー反ニュートリノ 南極施設で世界初観測 千葉大など
豪州で世界初の水素サプライチェーン構築実証実験 設備公開
川崎重工、電源開発、岩谷産業、丸紅、AGLEnergy Limited、住友商事の6社は3月12日、参画する水素サプライチェーンの実証実験を行うオーストラリア南東部のビクトリア州の褐炭ガス化・水素精製設備を公開した。6社でつくるコンソーシアムは同日現地で、日本とオーストラリア両政府関係者を含めおよそ70人が参加して記念式典を開いた。
これは現地で豊富に産出する褐炭を加熱してガス化、水素を製造する工場と、水素をマイナス253度まで冷却して液化する工場を建設。すでに試運転を始めている。
褐炭は水分や不純物を多く含み、輸出に向いていない。価格は発電用に輸出される石炭のおよそ3分の1と割安。一連の実験が成功すれば、費用を抑えて水素製造が可能になると期待されている。
「お水取り」安寧祈る炎 コロナで”お松明”映像でライブ配信
奈良に春の訪れを告げる東大寺二月堂の修二会(しゅにえ)、通称「お水取り」。3月1日から行われている、松明(たいまつ)を振って火の粉を散らす”お松明”。12日夜は”籠松明”と呼ばれる、長さ約8mのひと際大きな松明をを使った行事が、コロナ対策で今年は非公開で実施。その代わり迫力満点、映画監督の河瀬直美さんが撮影した映像がライブ配信された。奈良市内のホールで事前予約したおよそ80人が、圧巻の国家の安寧祈る”炎”のイベントを楽しんだ。
11人の「練行衆(れんぎょうしゅう)」を先導、「童子(どうじ)」と呼ばれる付き人が燃え盛る松明を二月堂の舞台の欄干から突き出して駆け抜ける。例年なら、詰め掛けた多くの参拝者から大きな歓声が上がるところだが、今年は静寂の中で松明の燃える音が響いた。
お松明は13日も14日も非公開で行われ、そのもようはネット配信される。
長崎県五島市離島間でドローン用いオンライン診療の実証実験
ANAホールディングス、武田薬品工業、長崎大学、五島市、NTTドコモなど9者は3月10日、固定翼型垂直離着陸(VTOL)ドローンを用い、往復32kmを超える長崎県五島市離島間でオンライン診療、オンライン服薬指導を実施する実証実験を行うと発表した。この取り組みにより、離島に住む患者が持つ通院へのハードル(通院困難等)の地域医療課題の解決を目指す。
実施期間は3月22~26日。飛行区間は長崎県五島市福江島港~久賀島、片道約16km.実験では定期船と陸路で45分程度かかる行程を約10分で配送する。この実証事業は国土交通省、環境省の連携事業に採択されている。