2025年の「大阪・関西万博」開催の準備にあたる日本国際博覧会協会は、6月16日の理事会で組織の新しいトップに経団連の十倉会長を選出した。就任会見で十倉会長は「コロナ禍でいまだ世界は困難な状況にあるが、世界に向けてポストコロナの新しい社会を発信し、万博を魅力あるものにするため、多くの国や企業に参加を呼び掛けたい」と抱負を述べた。
中央発條 タイの拠点軸に東南アでシャシばね製品事業拡大
自動車用ばね製品大手の中央発條(本社:名古屋市緑区)は6月15日、東南アジアでのシャシばね製品の需要増大に応え、拠点のタイ「CHUHATU(THAILAND)CO.,LTD.」(以下、CTC)に生産供給体制を整備、事業拡大を図っていくことを明らかにした。ダイハツをはじめ、トヨタ自動車、ホンダ向けのシャシばね製品の受注を確保していく。
コイルばね材の前処理工程をCTCの工場に敷設、内製化することで、この地域の材料購入費・加工費の低減を図り、東南アジアの他拠点にも供給していく予定。
CTCで2023年末ごろまでに7億4,000万円の投資を予定。これによるシャシばね製品拡大により2025年度に80億円規模(20年度40億円程度)を見込む。
トヨタ 脱炭素へ株主に全車種電動化の全方位戦略を説明
トヨタ自動車は6月16日、定時株主総会で脱炭素への取り組みについて、全車種で電動車を販売していくとの全方位戦略を改めて強調した。
同社はハイブリッド車(HV)、電気自動車(EV)、水素で走る燃料電池車(FCV)などすべての電動車のラインアップを揃えて販売し、脱炭素の取り組みを推進する。
リコー リコーインドの全株式を第三者へ譲渡 資本関係解消
リコーは6月16日、リコーグループが保有していたRicoh India Limited(登記上本社:インド・ムンバイ、以下、リコーインド)の全株式を6月9日、第三者へ譲渡し、同社とリコーインドの資本関係が解消されたと発表した。譲渡先はMinosha India Limitedの株主で、旧リコーインドはすでに、Minosha India Limitedの社名で運営されているという。
ホンダ「オデッセイ」年内生産終了 狭山工場閉鎖で決断
ホンダは6月15日、ミニバン「オデッセイ」の生産を年内で終了すると発表した。初代オデッセイは1990年代にヒットし、ミニバンブームをリードした。だが近年は小型のミニバンなどに人気が移り、販売が落ち込んでいた。製造している狭山工場(所在地:埼玉県狭山市)を2021年度中に閉鎖することに伴い、生産停止を決めた。
同社は狭山工場で生産している高級セダン「レジェンド」に加え、燃料電池者車(FCV)も生産を停止する。
日本郵船 LNG燃料自動車輸送船12隻を一括発注 CO2削減へ
日本郵船(本社:東京都千代田区)は6月15日、新来島どっくおよび日本シップヤードとの間で、液化天然ガス(LNG)を主燃料とする自動車輸送船12隻(両社各6隻)を一括発注することで覚書を締結したと発表した。2025年度から2028年度にかけて順次竣工する予定。投資額は1,000億円を超えるとみられる。
従来の重油焚き船に比べ輸送単位当たり約40%の二酸化炭素(CO2)削減が見込まれる。世界で進む環境規制強化の流れを受けて、CO2排出量を抑制する船への切り替えを一気に進める。苦境にある国内造船業界の支援にもつなげる。

