@club2 のすべての投稿

卑弥呼の外交をテーマに講演・討論会 纏向学フォーラム

卑弥呼の外交をテーマに講演・討論会 纏向学フォーラム

邪馬台国の有力候補地、奈良県桜井市の纏向(まきむく)遺跡を調査、研究する同市纏向学研究センターのフォーラム(桜井市主催)が10月29日、東京都千代田区のよみうりホールで開かれた。
今回は邪馬台国の女王・卑弥呼の外交をテーマに講演と4人の討論会が行われ、参加した考古学ファンら約600人が聴き入っていた。大阪大学の福永伸哉教授や俳優で考古学研究者の苅谷俊介さんら4人が、卑弥呼を補佐したとされる「男弟」が外交で果たした役割や、中国の歴史書「魏志倭人伝」に魏から卑弥呼に贈られたとして記された鏡や刀の行方などについて、それぞれ講演した。
その後、寺沢薫・同センター所長の進行で4人が討論。「魏への朝貢は大きな賭けで、国際情勢の転機に乗じて決断した卑弥呼は、傑出した指導者だった」などと活発な意見が交わされた。

正倉院展始まる 初出展10件含む58件を展示 奈良国立博物館

正倉院展始まる 初出展10件含む58件を展示 奈良国立博物館

奈良時代の聖武天皇ゆかりの宝物を公開する「第69回正倉院展」が、10月28日から奈良国立博物館で始まった。11月13日まで。
初日は大勢の人たちが訪れ、開館前からおよそ1000人が列をつくった。今回は初出展の10件を含む58件が展示されている。
「緑瑠璃十二曲長坏」は、濃い緑色のガラスの盃(さかづき)で、緩やかな曲面に植物の文様やウサギの姿が施され、異国情緒を感じさせる。また、初公開の「伎楽面 迦楼羅」は、寺の儀式などで行われた仮面舞踊劇「伎楽」の面。「迦楼羅」は空想上の鳥を期限とする仏教の守護神という。

「本能寺の変」直後の秀吉の家臣宛て書状を新発見

「本能寺の変」直後の秀吉の家臣宛て書状を新発見

織田信長が天下統一を前に、明智光秀に討たれた1582(天正10)年の「本能寺の変」直後、羽柴(豊臣)秀吉が家臣に宛てた書状が愛媛県内の個人宅で発見された。書状の内容は、変後に横行した京都市中での略奪に対し、信長ゆかりの品々に限っては持ち主に返すよう命じたもの。
当時、略奪行為から守るため、安全面から武士や公家が寺社に財産を預ける慣行があった。東京大史料編纂所の村井祐樹准教授が現地で調査、筆跡や文面内容から新発見の書状と判断した。天正10年8月14日付で、秀吉が堀尾毛介(吉晴)ら3人の家臣に宛て、文末に「筑前守 秀吉」の名と花押がある。
天王山の戦いで明智勢を破って入京した秀吉は、横行していた略奪行為を目にして、略奪物の持ち主を確認するように家臣に命じたが、秀吉の家臣までもがこの略奪を始めたため、結局は容認する姿勢を示しつつも、主君・信長から賜った「上様御物」は返還を命じている。

「銅鐸をつくった人々」展 茨木市・東奈良遺跡

「銅鐸をつくった人々」展  茨木市・東奈良遺跡

大阪府茨木市東奈良の茨木市立文化財資料館で、弥生時代の銅鐸など青銅器をつくった工人たちの動向に迫るテーマ展「銅鐸をつくった人々-東奈良遺跡の工人集団」が開かれている。11月27日まで。火曜日休館。入館無料。
今回は石製の銅鐸鋳型36点(国重要文化財)を同時初公開。同遺跡から「新発見」された高坏(たかつき)形土製品なども初公開されている。このほか、東奈良遺跡で働いていた工人の源流とみられる鬼虎川遺跡(東大阪市)から出土した銅鐸鋳型なども展示し、工人集団の動向や他集団への影響力も紹介している。
東奈良遺跡は昭和46年、水路改修工事現場で子どもたちが土器片を発見したことがきっかけで出土した弥生時代の集落跡。銅鐸鋳型や送風管など、鋳造用の道具類が大量に発見された。

幕府と薩摩・長州藩の鳥羽伏見の激戦伝える砲弾展示

幕府と薩摩・長州藩の鳥羽伏見の激戦伝える砲弾展示

京都市考古資料館(京都市上京区)で、大政奉還150年を記念した企画展「鳥羽伏見の戦いの痕跡」が開かれている。11月12日まで、月曜日休館、入館無料。
幕府軍の本陣だった伏見奉行所跡(伏見区)と、薩長同盟の舞台で知られる薩摩藩二本松屋敷跡(上京区)での発掘調査の解説パネルと出土品を並べ陳列している。奉行所の砲撃戦について、直径12㌢の砲弾や赤く焼けた地面を写真で紹介。二本松屋敷跡で射撃訓練に使ったとされる銃弾も並び、刀剣による激突ではなく、激しく銃弾が飛び交ったであろう鳥羽伏見の戦いを彷彿とさせる。

豪華11屋台に観光客感嘆の声 秋の高山祭始まる

豪華11屋台に観光客感嘆の声 秋の高山祭始まる

飛騨路の秋の風物詩、秋の高山祭が10月9日、岐阜県高山市で始まった。
晴れ渡った秋空のもと、金色の装飾や様々な彫刻が施された、きらびやかな11台の屋台が市中心部の桜山八幡宮の境内と参道に並ぶと、訪れた観光客、見物客らから感嘆の声が挙がっていた。境内では36本の糸で操られた人形が妙技を見せる「からくり奉納」が披露された。
祭りは10日までで、市は2日間で計20万人の人出を見込んでいる。
高山祭は国の重要無形文化財に指定されているほか、2016年秋、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産「山・鉾(ほこ)・屋台行事」に登録された日本全国33祭りの一つ。