高野山観光「入山税」検討 高野町 オーバーツーリズムで

世界遺産、高野山がある和歌山県高野町は3月5日までに、観光客から徴収する「入山税」などを想定した法定外税を、2028年度までに導入する方針を明らかにした。増え続けるインバウンドを中心とするオーバーツーリズム(観光公害)対策に活用する考えで、税額などは今後調整を進める。
同町によると、高野山を訪れる観光客は年間約150万人に上る。これに伴う駐車場やトイレの維持管理費は年間4,000万円を超えているが、これまでは町と高野山真言宗総本山金剛峯寺が負担してきた。

京都・北野天満宮で道真しのび「梅花祭」 野だて茶会も

菅原道真を祀る北野天満宮(所在地:京都市上京区)で2月25日、命日の道真をしのぶ恒例の「梅花祭」があった。あいにくの冷たい雨の中だったが、屋外で茶を楽しむ野だて茶会も開かれた。参拝客らはテントの下で梅を愛でながら芸・舞妓の振る舞うお茶を味わっていた。
同天満宮境内には約50種、約1,500本の梅があり、今年は例年に比べ開花が早く、見ごろは3月初旬ごろまでの見込み。梅花祭は900年以上の歴史があり、野だては天下人、豊臣秀吉が境内で大茶会を開いたとの故事にならったもの。

2,500年前にも能登半島に大津波 津波浸水域が酷似

新潟大災害・復興科学研究所の卜部厚志教授らの津波堆積物の調査、分析によると、震度7を記録した能登半島地震で甚大な津波災害を受けた石川県珠洲市と富山県沿岸部が、約2,500年前にも大津波に襲われていたことが分かった。今回の能登半島地震の津波浸水域とよく似ており、約2,500年前にも同様の大津波が起きていた可能性がある。堆積物は2015年に確認されたが、当時は震源域を特定できていなかった。
同教授は2014〜2015年、文部科学省の日本海地震・津波調査プロジェクトの一環として、石川県と富山県でボーリング調査を行った。その結果、珠洲市で①約2,500年前〜2,000年前②約2,000年前〜1,800年前③9〜10世紀ーの少なくとも3回、富山県沿岸では①約7,900年前〜7,800年前②約4,700年前〜4,500年前③約2,700年前〜2,500年前④13世紀ーの少なくとも4回津波があったことを示す砂層などを見つけた。堆積物の状況から、両県とも約2,500年前の津波が最も大きかったとミられるという。

山口 春告げる秋吉台の”山焼き” 広大な草原に炎広がる

山口県美祢市の秋吉台国定公園で2月18日、春の訪れを告げる風物詩、”山焼き”が行われた。日本を代表するカルスト台地で知られる、広さ約1,138haの広大な草原が炎に包まれ、訪れた観光客が迫力ある光景に見入っていた。山焼きは午前9時半、開始の号砲を合図に地元住民や市の職員ら約1,000人がガスバーナーで点火。冬の枯れ草が生い茂った草原に、帯状の炎がバチバチと音を立てながらみるみる広がっていくと、あちこちで歓声が沸き上がった。
この山焼きは、白い石灰岩が点在する景観を維持し、生態系を保護するため毎年実施されている。焼けて黒くなった大地は、5月ごろ新緑に覆われる。

H3ロケット2号機 軌道投入に成功 宇宙開発に参戦

日本の新たな大型主力ロケット「H3」の2号機が2月17日午前9時22分ごろ、鹿児島県・種子島宇宙センターから打ち上げられた。ロケットは予定された軌道への投入に成功し、2基の超小型衛星のうち1基の分離も確認した。H3は、今後の日本の宇宙ビジネスや探査の屋台骨を担う基幹ロケットで、実用化によって国際的に激化する宇宙開発競争に本格参戦したい考えだ。

文豪が定宿とした都内「山の上ホテル」2/12最後の営業

川端康成、三島由紀夫、池波正太郎、伊集院静ら文豪、そして平成・令和の超売れっ子作家らが愛し、定宿とした東京都千代田区の「山の上ホテル」が2月12日の営業を最後に、休業に入った。建物の老朽化が理由で、営業再開時期は未定としている。ホテルの休業はすでに発表済みだったこともあり、最終日はロビーやレストランを訪れ、別れを惜しむ人の姿が見られた。
1954年にホテルとして創業。出版社が多い神田神保町に近い立地から、締め切りの迫った作家の”缶詰め”の現場として使われ、創業時からロビーは原稿を待つ編集者であふれた時代があったという。アールデコ調の建物で、クラシックな雰囲気と静かな環境が作家に好評だった。